肝臓をいたわることは、暮らしを整えること
13年前、家族が急性肝炎で入院したことがありました。
そのとき、日常の中でどれだけ肝臓に負担をかけていたのかを知り、「整えること」の大切さを身にしみて感じました。
そんなときに出会ったのが、ダンディライオン(西洋タンポポ)とミルクシスルという2つのハーブ。
どちらも肝臓の働きを助け、自然の力で内側から体を整える植物です。しばらくの間、家族に飲んでもらっていたのですが、ミルクシスルの苦味が気になったのか、肝機能が回復してからは自然と手放してしまいました。
ところが先日、自由が丘の「グリーンフラスコ」の閉店セールでこの2つのハーブに再会。
手に取った瞬間、13年前の記憶と、「またあの一杯を始めてみようかな」という気持ちが、静かに湧き上がってきました。
忙しい日常に“整える時間”を
40代に入ってから、私も家族もなんとなく疲れが取れにくくなったと感じることが増えました。
とくに肝臓は「沈黙の臓器」と言われていて、日々の疲れや食生活の乱れ、薬やアルコールなど、目に見えないところで静かにダメージを蓄積しています。
「本当は休肝日を設けてほしい」
そう思っても、忙しい日々の中で“まったく飲まない日”を作るのは難しい現実もあります。
そこで私は考えました。
週に一度だけ、家族の“肝臓を整える日”をつくろう。
和薄荷で飲みやすく。週末のケアタイムへ
苦味があるミルクシスルも、飲み合わせを工夫すればもっとやさしく、美味しくなります。
今回は、前に自分用に淹れていた「北海道産和薄荷(わはっか)」をブレンドすることにしました。
すっきりとした清涼感が加わることで、香ばしいダンディライオンと苦味のあるミルクシスルがぐっと飲みやすくなります。
まるで草原の中で深呼吸をしているような、やわらかな余韻が残る一杯になりました。
【わが家の週末ケアブレンド】
◎ ダンディライオン(ロースト済み)…ティースプーン1杯
⇒ 胆汁分泌を促し、脂肪の代謝をサポート
◎ ミルクシスル(軽く潰して)…ティースプーン1杯
⇒ シリマリンが肝細胞の修復と抗酸化をサポート
◎ 北海道産和薄荷(乾燥)…ティースプーン1/2杯
⇒ 飲みやすさとリフレッシュ効果をプラス
お湯を注いで、カップにふたをして約7分。
私はそのままストレートで、家族は少し豆乳を加えてラテ風にして飲んでいます。
胃腸への負担が少ない朝や、食後のリラックスタイムに取り入れるのがおすすめです。
やさしい一杯に込める、小さな祈り
ハーブティーは即効性のある薬ではありません。
けれど、続けていくことで体の奥にあるバランスがじわじわと整い、
「あれ、最近調子いいかも」と感じる瞬間が訪れます。
私にとって、“家族の健康を整える”ことは、日々の中の小さな祈りのようなもの。
週に一度、ほんの15分でもいい。
ダンディライオンとミルクシスルを手に取って、
家族の心と体に「おつかれさま」と声をかけるように、一杯を淹れる時間。
それが、私の“40代からの私時間”のかたちになっています。