40代になってから、「避けられないけれど、気が重いこと」に向き合う機会が少しずつ増えてきました。
それは仕事でもなく、プライベートな事情。
私にとって、とても気が進まないけれど、どうしても通らなくてはならない予定がありました。
その日が近づくたび、気分が重くなり、心に少しずつ余裕がなくなっていくのを感じていました。
Googleマップがくれた、小さな希望
ある日、その場所をGoogleマップで確認していたときのこと。
画面上に、見覚えのないマッサージサロンのピンが表示されました。
「あれ、ここにこんなサロンが?」
普段は、ゆっくりマッサージに行くことなんてなかなかできません。
けれどその日は、嫌な予定のために“半日”スケジュールを空けていたこともあり、
「これが終わったら、ここに寄って帰ろう」と思いついたんです。
その瞬間、心の中にふっと余白が生まれたように感じました。
嫌なこと×ごほうび=「抱き合わせ戦略」
避けられない予定のあとに、自分が楽しみに思えることを用意しておく。
私はこれを「抱き合わせ戦略」と呼んでいます。
頑張った先には、やさしい照明とアロマの香り、丁寧な手のぬくもり。
「もう少し頑張ってみようかな」と思えるきっかけを、自分で用意しておくのです。
マッサージでなくても構いません。
お気に入りのカフェや、気になっていたパン屋さん。
静かな場所で本を読む時間でもいい。
“嫌な予定”の先に、“私だけの楽しみ”をそっと結んでおく。
それだけで、不思議と心の緊張が和らぐのを感じます。
自分を壊さないために、やさしい戦略を
40代の今、私が大切にしているのは、がまんしすぎないこと。
感情を押し込めず、ささやかでも「自分にやさしくする工夫」を持つことが、日々の暮らしを心地よく整えてくれます。
“やらなきゃ”のあとに、“やりたい”を抱き合わせてあげる。
それが、私の心を守るための小さな戦略。
今日も、誰かのヒントになれたらうれしいです。