健康のために…と思って手に取ったサプリメントが、思わぬ体の異変につながった経験があります。
20代後半から30代にかけて、私は大手メーカーの葉酸サプリを定期的に飲んでいました。
価格も手頃で、どこでも買えるという手軽さが安心材料になっていたのかもしれません。
ところが、ある定期健診で肝臓の数値が明らかに上昇していることがわかりました。
生活習慣も食事も変えていない中で、医師から指摘されたのは、毎日摂っていたそのサプリメントの可能性でした。
調べてみると、使用していたサプリには添加物(基材)が多く含まれており、
実際に、錠剤の半分以上が有効成分ではない「形を保つための成分」で構成されていることもあるのだとか。
また、肝臓はこうした合成成分を代謝・無毒化するために働いてくれる臓器ですが、
それが日常的に続くと、肝機能に大きな負担がかかってしまうことがあるのです。
その後、私は医師に勧められた別の葉酸・鉄分サプリメントに切り替えました。
高価ではありましたが、GMP(製造品質管理基準)に準拠した製品で、余計な添加物が少なく、
定期検査の数値も数ヶ月で安定。ようやく安心して使える選択ができたと感じたのを覚えています。
サプリメントの“基材”が体に与える影響
近年、健康食品やサプリメントの摂取後に体調を崩す人が増えています。
全国の消費者センターにも年間4万件以上の相談が寄せられており、
その内容は「解約トラブル」や「広告の誤解」だけでなく、「健康被害」も含まれています。
特に注意したいのが、サプリに含まれる基材(添加物)や原材料の品質。
● 鉛や水銀といった重金属の混入
● 複数のサプリの併用による成分過多
● 添加物による胃腸障害やアレルギー反応
そして、何より懸念されるのが肝機能への影響です。
ハーブや植物由来成分でも、高濃度に濃縮されたサプリメントでは、
通常の食事量では起こりえない副作用が出ることもあります。
今の私は、「植物の力を緩やかに取り入れる」方法を選んでいます
40代を過ぎた今、私はサプリメントを必要最小限にし、
できるだけ自然のままの植物の力をゆっくりと取り入れる方法を選ぶようになりました。
例えば、鉄分は「ひじきや小松菜」「鉄瓶で沸かしたお湯」から。
ビタミンCは、季節の柑橘やハーブティーから。
調子を崩しがちな日には、カモミールの香りで心を整えます。
「効かせる」よりも「寄り添う」
「変える」よりも「整える」
そういう方法が、今の私には心地よく感じられるのです。
もちろん、サプリメントを否定するつもりはありません。
でも、「大手メーカーだから安心」「安いからラッキー」といった理由だけで選ぶのは、
体にとっては大きな負担になることがあると、過去の経験から学びました。
あなたの体が発しているサインに耳を傾けて
もしも今、体に違和感を感じているなら、それは「整う途中」のサインかもしれません。
不調は、体が教えてくれる大切なメッセージ。
サプリメントに頼る前に、まずは自分の体と向き合う時間をつくってみてください。
必要なもの、そうでないもの。
「足す」よりも「手放す」ことで、見えてくるものもあるかもしれません。
40代からは、“体にいい”ではなく“体に合う”を大切に。
ゆるやかに、そして確かに整っていく暮らしを、これからも歩んでいきたいと思います。