40代のサプリメント、どう選ぶ? ― 体に合わなかった経験から学んだ、5つの基準

③【美容・健康】

健康のためにと思って飲んでいたサプリメントが、思わぬ体の不調につながったかもしれない。そんな経験をきっかけに、私はサプリメントとの付き合い方を、一から学び直しました。

20代後半から30代にかけて、私は葉酸のサプリメントを続けて飲んでいました。値段も手頃で、どこでも買える。その手軽さが、安心につながっていたのかもしれません。

ところが、ある年の定期健診で、肝臓の数値が上がっていることが分かりました。生活習慣も食事も変えていなかったので、医師からは「毎日飲んでいるサプリメントの影響も考えられる」と言われたのです。医師と相談して別の製品に切り替え、しばらく様子を見ることにしました。数か月後、数値は落ち着きました。

※これはあくまで私個人のケースで、医師の見立ても「可能性のひとつ」というものでした。すべてのサプリメントで同じことが起きるわけではありません。

この経験から学んだのは、「大手のメーカーだから安心」「安いからお得」という選び方が、体にとっていちばんとは限らない、ということでした。

この記事では、私が学び直したサプリメントの選び方を、5つの基準にまとめました。サプリメントを否定するつもりはありません。必要な人には、必要なものです。ただ、選び方を知っているかどうかで、体への影響は変わってくる。そのことをお伝えしたいと思っています。

※本記事は一般的な情報のご紹介であり、診断や治療を目的としたものではありません。持病のある方、服薬中の方、妊娠中・授乳中の方は、必ず医師または薬剤師にご相談ください。

まず、食事から

サプリメントは、あくまで食事を補うものです。食事の代わりにはなりません。

サプリメントを見直したとき、私が最初にしたのは、食事の確認でした。鉄分なら、ひじきや小松菜、レバー、赤身の肉。ビタミンCと一緒に摂ると、吸収が高まるとされています。そのビタミンCは、季節の柑橘やブロッコリー、パプリカから。熱に弱いので、生で食べられるものがおすすめです。カルシウムは、乳製品や小魚、大豆製品から。ビタミンDと一緒に摂ると、吸収を助けるとされています。何かを足して効かせるより、まずは整える。そういうやり方が、今の私には心地よく感じられます。

ただ、食事だけでは補いきれない場面があるのも事実です。妊娠を考えている時期の葉酸、健診で足りないと言われた栄養素、食事に制限がある場合、忙しくて食事が偏りがちな時期。そういうとき、サプリメントは助けになります。

大切なのは、本当に必要かどうかを見極めたうえで、どう選ぶかを知っていることです。ここから、選ぶときの5つの基準をお伝えします。

GMP認証があるか

GMP(Good Manufacturing Practice)は、「適正製造規範」と訳されます。原材料を受け入れてから製造し、出荷するまで、すべての工程で品質を保つために定められた基準です。

サプリメントは食品に分類されるので、医薬品ほど厳しい製造の基準は、法律で義務づけられていません。つまり、同じ「ビタミンC 1000mg」と書かれていても、どれだけ品質を管理してつくられているかは、製品によって違うということです。

パッケージや公式サイトに、「GMP認定工場で製造」といった表示や、GMPのマークがあるかを見てみてください。日本では、公益財団法人日本健康・栄養食品協会などが認定を行っています。海外の製品では、アメリカのGMPやNSFの認証など、別の基準が使われていることもあります。

表示がないからといって、品質が悪いというわけではありません。それでも、選ぶときの判断材料のひとつにはなります。

原材料の表示を読む

食品の表示では、原材料は含まれている量の多い順に書かれています。これは、サプリメントも同じです。

ですから、摂りたい成分が前のほうに書かれているのが理想的です。反対に、錠剤の形を整えるための材料や添加物が前のほうに並んでいる場合は、少し注意が必要です。

たとえば、同じビタミンCのサプリメントでも、「ビタミンC、ローズヒップ抽出物、結晶セルロース、ステアリン酸カルシウム」と書かれているものと、「結晶セルロース、麦芽糖、ステアリン酸カルシウム、ビタミンC」と書かれているものとでは、中身の構成がまったく違います。前者は摂りたい成分が先に、後者は形を整える材料が先に書かれています。

また、今の食品表示では、原材料と添加物を「/」などで区切って書くことになっています。「ビタミンC、ローズヒップ抽出物/結晶セルロース、ステアリン酸カルシウム、微粒二酸化ケイ素」とあれば、「/」から後ろが添加物です。どこからが添加物なのかが、ひと目で分かります。

添加物の量

まず知っておきたいのは、添加物がすべて悪いわけではない、ということです。錠剤の形を保つための賦形剤(ふけいざい)、製造のときに機械にくっつかないようにする滑沢剤(かったくざい)、飲みやすくしたり酸化を防いだりするコーティング剤。こうしたものがないと、そもそも錠剤をつくることができません。使うことが認められているものは、安全性の評価も受けています。

気にしたいのは、その量です。製品によっては、摂りたい成分より、形を整える材料のほうが多いものもあります。極端に安い製品、1粒が大きいのに成分の量が少ない製品、原材料の表示の最初に形を整える材料が並んでいる製品は、一度よく見てみてください。安さには理由があることもある、と考えておくと選びやすくなります。

添加物が気になる方は、カプセルや粉末、液体のタイプを選ぶ方法もあります。形を保つ必要が少ないぶん、添加物が少なめのものもあります。「無添加」「基材不使用」という表示も目安になりますが、「無添加」が何を指すかは製品によって違うので、原材料の表示もあわせて確かめてください。

含まれる量が、適切か

サプリメント選びで、いちばん誤解されやすいのがここです。多く入っていればいい、というものではありません。とくに、ビタミンA、D、E、Kといった脂溶性のビタミンは体にたまりやすく、摂りすぎると健康を害することがあるとされています。

目安になるのが、厚生労働省の「日本人の食事摂取基準」です。栄養素ごとに、摂ることが望ましい「推奨量」と、健康を害するおそれがないとされる上限の「耐容上限量」が示されています。パッケージに書かれた量が、この範囲に収まっているかを確かめるとよいと思います。

意外と見落としやすいのが、複数のサプリメントを一緒に飲む場合です。マルチビタミンと単品のビタミンを併用すると、同じ栄養素が重なって、摂りすぎになることがあります。飲んでいるものをすべて書き出して、成分を足し算してみる。それだけで、気づくことがあります。

飲み合わせを確かめる

サプリメントは食品ですが、薬の効き方に影響することがあります。よく知られているのは、ビタミンKが血液を固まりにくくする薬の働きに影響すること、セントジョーンズワートというハーブが多くの薬の効き方に影響するとされていること、カルシウムやマグネシウム、鉄が一部の薬の吸収に影響することなどです。これらは、ほんの一例です。

処方された薬を飲んでいる方は、サプリメントだから大丈夫と思わず、必ず医師か薬剤師に確かめてください。お薬手帳に、飲んでいるサプリメントも書いておくのがおすすめです。

妊娠中や授乳中は、とくに慎重に。必要な栄養素もあれば、避けたほうがいい成分もあるので、産婦人科で相談するのがいちばん確実です。

「体にいい」より「体に合う」

サプリメント選びは、ひとりで悩まなくて大丈夫です。かかりつけの医師なら、健診の数値を見ながら、何が必要かを一緒に考えてもらえます。薬局の薬剤師は、買う前でも飲み合わせの相談にのってくれます。管理栄養士なら、食事全体のバランスから助言をもらえます。

選ぶときにいちばん大切なのは、何を飲むかより、なぜ飲むのかがはっきりしていることだと思います。「なんとなく体によさそう」「みんな飲んでいるから」という理由だと、選ぶ基準が持てません。健診で足りないと言われた、妊娠を考えている、食事が偏りがちな時期がある。目的がはっきりしていれば、必要なものが見えてきます。

買う前に、次の5つを確かめてみてください。

  • GMP認証を受けた工場でつくられているか
  • 原材料の表示で、摂りたい成分が前のほうにあるか
  • 添加物が、必要な分だけにとどまっているか
  • 含まれる量が、推奨量の範囲に収まっているか
  • 今飲んでいる薬やサプリメントと、重なっていないか

体調を崩した経験から私が学んだのは、知ったうえで選ぶことの大切さでした。値段でも知名度でもなく、中身を見て、自分の体に合うかどうかで選ぶ。40代からは、「体にいい」ではなく「体に合う」を大切にしたいと思っています。

足すことよりも、見極めること。体が出しているサインに耳を傾けながら、必要なものと、そうでないものを選んでいく。そうして、ゆるやかに、確かに整っていく暮らしを、これからも続けていきたいと思います。


※本記事は一般的な情報のご紹介であり、診断や治療を目的としたものではありません。サプリメントを飲んで体調に変化を感じた場合は、使用をやめて医療機関にご相談ください。持病のある方、服薬中の方、妊娠中・授乳中の方、お子さんに飲ませる場合は、必ず医師または薬剤師にご相談ください。健康診断で数値の異常を指摘された場合は、自己判断せず、医師の指示に従ってください。

※あわせて読みたい:栄養の基本は40代から学び直す”栄養の基本” 完全版、食事で整える方法は四季のキッチンセルフケア 完全版、鉄分については40代からの貧血ケアノート 完全版へ。

タイトルとURLをコピーしました