40代になって気づいた「体の内側」の変化
40代になると、体の調子は日によって少しずつ違うものだと感じるようになります。
以前よりも疲れが残りやすい。
眠りが浅い日がある。
胃腸の調子や肌の状態も、体の内側と深くつながっていることを実感するようになりました。
そんな時、私が出会ったのが「飲泉(いんせん)」という温泉文化です。
温泉といえば、湯に浸かって体を温めるもの。
そう思っていた私にとって、温泉を“飲む”という習慣は少し意外なものでした。
けれど、日本の湯治文化では古くから
「入浴」と「飲泉」を組み合わせることで、体の内側と外側の両方を整える療法として親しまれてきたのです。
温泉を“飲む”という日本の湯治文化
飲泉とは、温泉水を少量飲むことで、ミネラルや成分の働きを体の内側から取り入れる方法です。
もちろん、すべての温泉が飲めるわけではありません。
飲泉として利用できるのは、自治体や保健所の許可を受けた「飲用可能な温泉」に限られます。
多くの温泉地には、飲泉専用の「飲泉所」が設けられており、訪れた人が少量の温泉水を味わうことができます。
湯気が立ちのぼる湯のそばで、温泉をひと口。
その時間は、どこか静かな湯治文化の名残を感じさせてくれる瞬間でもあります。
海外からも注目される飲泉療法
実は、温泉を飲む文化は日本だけではありません。
ヨーロッパでは、温泉療養施設「クアハウス」でミネラルウォーターを飲む飲泉療法が古くから行われてきました。
ドイツやチェコなどでは、医療的な健康療法として扱われることもあります。
近年は、日本の温泉文化も「Jウェルネス」として世界から注目されるようになりました。
温泉に含まれるミネラルは、
・胃腸の働き
・代謝
・腸内環境
・自律神経
などに関係する可能性が研究されています。
もちろん、薬のような即効性があるわけではありません。
けれど、自然の中でゆっくり体を整えていく方法として、多くの人が関心を持ち始めています。
40代が感じやすい飲泉のメリット
飲泉を体験して感じたのは、「体の内側がゆるむような感覚」でした。
朝、飲泉所で温泉を少しだけ口に含むと、体の奥がじんわり温かくなるような感覚があります。
40代になると、次のような変化を感じる人も多いかもしれません。
・胃腸の調子が揺らぎやすい
・冷えや疲れが残りやすい
・ミネラル不足を感じる
・体のめぐりが気になる
飲泉は、こうした体の変化にやさしく寄り添うもう一つの温泉習慣なのかもしれません。
飲泉を楽しむための注意点
飲泉には、いくつかの大切なルールがあります。
まず、飲泉可能と表示された温泉のみ飲むこと。
浴槽の温泉は飲用できない場合がほとんどです。
また、温泉の成分は濃いため、多くの施設では
・1回100ml程度
・1日2~3回まで
などの目安が示されています。
持病のある方や妊娠中の方は、事前に医師に相談することも大切です。
飲泉は、少量をゆっくり楽しむことが基本。
温泉文化の一部として、無理のない範囲で味わうことが大切です。
体の内側から整える温泉習慣
温泉は、ただ体を温めるだけのものではありません。
自然の恵みである湯に触れながら、ゆっくり呼吸を整え、体を休ませる。
そして、ほんの少し温泉を口に含み、体の内側にも自然の力を取り入れる。
そんな時間は、忙しい日常から少し離れて、自分の体の声を聞く時間にもなるように感じます。
40代からの暮らしでは、体をいたわる方法も少しずつ変わっていくもの。
温泉に入るだけでなく、「飲む温泉」という文化に触れることで、体の整え方の選択肢も広がるかもしれません。
これからのシリーズでは、泉質ごとの飲泉の特徴や、日本各地の飲泉温泉を少しずつ紹介していきたいと思います。
温泉の力にも静かに触れながら、体の内側から整う時間を、ゆっくり見つけていきたいと思います。
【関連記事】
▷ 《Jウェルネスに触れる旅 1》40代の心と体がよろこぶ、泉質で選ぶ温泉習慣|第9回:ラジウム泉~深い疲れに。“ラジウム泉”が導く40代の回復と整い~

コメント