「そんな時間、ないよ」
そう思っていたのは、ここ数年前までの私でした。
家事に仕事、家族の予定に、自分の体調管理。
40代になると、日々をこなすだけで精一杯。気がつけば、あっという間に一週間が終わっている。
そんな毎日に、どこか“消耗”している感覚がありました。
そんなとき、ふと目にした友人のSNS投稿。
彼女は会社員で、しかも子育て中。私よりきっと忙しいはずなのに、月に一度は“ひとり旅”を楽しんでいたのです。
また別の友人は、仕事帰りにカフェで資格の勉強。
数ヶ月後にはしっかり合格していました。
「本当にそんなに忙しいの?」「なんでそんな時間があるの?」
どこか疑いの気持ちと同時に、羨ましさと焦りのような感情が自分の中にあるのを、はっきりと感じました。
「時間がない」は、ただの思い込みかもしれない
あの人たちと私は、何が違うんだろう?
そう思って、少しだけ話を聞いてみたんです。
すると気づいたのは、彼女たちは“時間の使い方”にとても意識的だということ。
たとえば─
◎ スマホを見る時間を1日30分だけやめる。
◎ お風呂上がりに10分だけ、資格の勉強をする。
◎ 週末の家事は「全部やる」のではなく、曜日ごとにゆるく分けて、隙間をつくる。
どれも特別なことではないのに、
「完璧をやめる」「全力を抜く」ことで、自分の時間をきちんと持っていたんです。
私も、少しだけ見直してみることにしました。
“出かけること”と“学ぶこと”が、心のリセットに
これまでは、休日に予定を入れず「何もしない日」をつくるのが当たり前でした。
けれどあえて、小さな旅をしてみることに。
行き先は、電車で1時間ほどの場所。
自然のある公園、神社、温泉、カフェ……。
ちょっと足を伸ばすだけで、移動時間までもが“余白”になって、頭と心を静かに整えてくれる時間になりました。
また、ずっと気になっていた資格の勉強もスタート。
最初は1日10分でも、机に向かうだけで「学びの筋肉」が育っていくような感覚がありました。
40代の今だからこそ、「目的を持って学ぶ」ことができる。
それは、小さな自信となって、自分を支えてくれる力にもなっています。
「時間の質」は、自分で決めていい
「時間ができたらやろう」──それでは、きっと一生できない。
そう気づいてからは、「私は何に時間を使いたいのか」を自分の中ではっきりさせるようになりました。
たとえ30分でも、自分のために使う時間。
それが、心と体をリセットしてくれるのだと実感しています。
忙しい毎日の中にこそ、ほんの小さな“旅”や“学び”を。
それは遠くに行くことじゃなく、「自分のために動くこと」なのかもしれません。
忙しいからこそ、“自分の時間”をつくる工夫を
もし今、「やりたいことがあるのに、時間がない」と感じていたら──
まずは、自分の1日の過ごし方を少しだけ見直してみてください。
完璧じゃなくていいし、がんばりすぎなくていい。
大切なのは、「どう過ごしたいか」を自分で選ぶこと。
40代は、まだまだこれから。
忙しさに流されるだけでなく、自分のために使う時間を少しずつ増やしていく。
それだけで、日常がすこしずつ変わっていくのを感じられると思います。
私もこの7月の三連休に、またお気に入りのエリアへ出かけてきます。
自分と向き合う時間を、楽しんでこようと思っています。