医食同源で整える40代の心と体 ― 毎日の食事が未来の健康をつくる

食について

「今の体は、3年前に食べたものでできている」と聞いたことがあります。
実際に40代になってから、体調や肌の変化に敏感になり、「食べるものが自分をつくる」という言葉の意味が少しずつ腑に落ちるようになりました。

若い頃のように無理がきかなくなった今、私は「医食同源(いしょくどうげん)」という考え方を、毎日の暮らしの中で意識するようになりました。

食べものは、薬にもなる

「医食同源」とは、“薬と食べものは、源(もと)が同じ”という中国の古い考え方です。
体調を崩してから薬で治すのではなく、ふだんの食事で心と体を整えることが、何よりの予防になるという教え。

私自身、ここ数年は「今すぐ結果を出すための食事」ではなく、「3年後の自分が心地よく過ごすための食事」を意識するようになりました。
未来の自分に、やさしくなれる食卓づくり。40代からの新しい習慣です。

季節のリズムと体を整える食材選び

季節に合わせて、体に合った食材を選ぶことも大切にしています。

たとえば、ショウガ・ネギ・みょうがなどの薬味類は、ほんの少し加えるだけで体を温めたり、巡りをよくしたりしてくれます。
また、オクラ・納豆・山芋などの“ねばねば食材”も、消化を助け、腸をやさしくサポートしてくれます。

さらに、黒米・赤米・アマランサス・大麦などの雑穀をブレンドした16穀米を取り入れることで、栄養バランスが整いやすくなりました。
「まごわやさしい(豆・ごま・わかめ・野菜・魚・しいたけ・芋)」の合言葉も、食材選びのヒントになります。

食材の“性質”を知ることも、整える習慣のひとつ

東洋医学では、食材には「五性(温冷)」と呼ばれる性質があります。
たとえば、ショウガやかぼちゃは温性で体を温め、スイカや豆腐は寒性で熱を冷ます作用があります。
冷えやすい私には、冬はとくに温性~熱性の食材を積極的に摂るようにしています。

加えて「五味(酸・苦・甘・辛・鹹)」という味の分類も、体に与える働きがそれぞれ異なります。
酸味は肝、苦味は心、甘味は脾、辛味は肺、鹹味(しお味)は腎とつながっていて、季節ごとに弱りやすい臓器を整える食材があるのです。

以下の表に、五性・五味・五臓・四季の関係をまとめました。
旬の食材を、体の声に合わせて取り入れるヒントにしていただけたら嬉しいです。

医食同源マトリクス表(保存版)

四季五性(温冷)五臓(対応部位)五味主な食材例効果・目的
涼性〜平性肝(目・筋・情緒)酸味梅干し、酢、大葉、春野菜、山菜デトックス、ストレスケア
熱性〜寒性心(血脈・舌・精神)苦味緑茶、ゴーヤ、ピーマン、すいか熱対策、安眠サポート
梅雨平性〜温性脾(消化・吸収・四肢)甘味山芋、小豆、かぼちゃ、発酵食品胃腸の調整、湿気対策
温性〜平性肺(皮膚・呼吸・免疫)辛味ねぎ、生姜、れんこん、大根風邪予防、免疫アップ
温性〜熱性腎(骨・耳・老化)鹹味昆布、黒ごま、味噌、羊肉、エビ冷え対策、生命力の補強

季節の流れに寄り添って、五臓を意識して、体が本当に求めているものを選ぶ。
それが、40代からの私が大切にしている「整える食卓」です。

一皿の食事が、未来の私のエネルギーになる。
そう思うと、毎日の食事時間が、少し特別に感じられます。

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