40代に入ると、「そろそろ更年期なのかな…」と、ふと不安に感じる瞬間が増えてきます。
明確な不調が出ているわけではないけれど、なんとなく気分が落ち込みやすかったり、やる気が出なかったり。
そんな揺らぎの時期こそ、「心の整え方」を見つけることが、本格的な更年期に向き合う土台になると私は感じています。
更年期は「終わり」ではなく、静かな再スタート
閉経=女性としての終わり。
そんなイメージが昔はあったかもしれません。でも今は、人生100年時代。更年期は「これからの人生をどう整えて生きるか」を考える、静かなスタートラインでもあります。
欧米では、更年期を“Second Spring(第二の春)”と表現する文化もあります。
私たち日本の女性にも、そんなふうに自分の変化をやわらかく受けとめる準備が、必要なのかもしれません。
心を守る、小さな習慣がくれる安心感
40代で始めておきたいのは、“心をほぐす習慣”です。
本格的に更年期のど真ん中に入る前だからこそ、ゆるやかに自分を調える方法を見つけておくことで、あとから慌てずに過ごせる土台になります。
たとえば私の場合、次のようなことを日々の中に取り入れています:
◎ 深呼吸する1分をつくる
朝起きてすぐ、スマホを見る前に、1分だけ呼吸に意識を向けてみる。それだけでも、心が落ち着く感覚があります。
◎ 「ながめるだけ」の時間を持つ
忙しい日々でも、湯気の立つお茶、揺れる葉っぱ、空の色…意識してぼーっと眺める。意図的な“思考の休憩”が心の回復を助けてくれます。
◎ やさしい香りを味方に
ラベンダーやクラリセージなど、ホルモンバランスをサポートする香りを寝室やバスルームに取り入れて、自律神経を整える時間に。
「誰かに話す」ことも、立派なケア
揺らぎを感じたとき、自分だけで何とかしようと頑張りすぎないことも大切です。
信頼できる友人に話してみる。家族にちょっとだけ気持ちを共有してみる。
それだけで、思いがけず心がほぐれることもあります。
必要であれば、専門医に相談して、漢方やHRTなどの選択肢を知っておくことも、私たち自身を守るための大事な“準備”です。
本格的な更年期前の「心の支度」
閉経は病気ではありません。
でも、心と体に変化が訪れるのは確か。
だからこそ40代の今のうちから、「自分をいたわる姿勢」「必要なときに助けを求められる柔らかさ」を、少しずつ育てておく。
それが、50代を迎えたとき、安心して毎日を過ごせる“私なりの心得”になるのではないでしょうか。