家族の疾患をヒントに始めた、未病ケア習慣 ― 40代から整える私の体と心

パーソナルケア

「家族の病気」が、私自身の暮らしを見直すきっかけになるなんて、若い頃は想像もしませんでした。

私の親族には、肺疾患を抱える人と、膠原病という自己免疫の難病と向き合っている人がいます。
どちらも私自身には今のところ症状はありませんが、「少し似た違和感」を感じたとき、「これは未来の自分へのヒントなのかもしれない」と思うようになりました。

未病(みびょう)という考え方と出会って

「病気」とは診断されていないけれど、健康とも言い切れない。
そんなグレーな状態を、東洋医学では「未病(みびょう)」と呼びます。

私がこの言葉を知ったのは、家族の病気を意識するようになった頃。
病気になってから対処するのではなく、「まだ病気ではない今だからこそ、整えておく」
この考え方に、私は深く共感しました。

体のちょっとした違和感―
たとえば朝起きた時のむくみや、疲れやすさ、季節の変わり目に不調を感じる日が増えたことなど。
これらを“仕方ないこと”としてやり過ごすのではなく、“サイン”として受け止めること。

それが、40代の私にとっての「未病ケア習慣」の始まりでした。

私が始めた、未病ケアの小さな習慣たち

難しいことや特別なことはしていません。
今の私にできる、シンプルで無理のない整え方を続けています。

◎ 体の声を記録する

朝の目覚め、疲労感、頭の重さ、気分の浮き沈みなどを、アプリにメモしています。
後から振り返ると、自分の体のリズムやパターンが見えてきます。

◎ 「呼吸しやすい空間」を作る

肺疾患を持つ家族のことを思い出し、香りの強い柔軟剤や芳香剤をやめました。
窓を開け、空気を動かす。ときどきグリーンを置いてみる。
空間を整えることで、呼吸も心も落ち着いていきます。

◎ 食事を“整える力”にする

体に炎症を起こしやすい食品(油・砂糖・加工品)を少しずつ減らし、出汁や発酵食品を増やすようになりました。
膠原病の親族が、炎症と向き合っているのを見て、「食べるものは情報でもある」と意識するように。

◎ 疲れたら、止まる

「がんばりすぎた翌日に不調が出る」ことが増えてきた40代。
だから、日中にこまめな休憩時間を取るように心がけています。
家事の途中でも、ひと息いれることが自分への思いやりです。

病気を“避ける”のではなく、“備える”という視点

親族の病気は、最初こそ不安を呼びました。
でも今は、それが私自身を整えるチャンスになっていると感じます。

病気を「怖いもの」として遠ざけるのではなく、
「未来の自分を守るためのメッセージ」として受け取ってみる。
そうすることで、今の自分の過ごし方が少しずつ変わっていきました。

“未病”は、「気をつけておこう」と意識するだけでも、暮らしを丁寧に整えるきっかけになります。

整える力は、自分の中にある

40代という今は、人生のちょうど折り返し地点。
体も心も、少しずつ変化していくのを実感する時期です。

でもその変化は、衰えることばかりではなく、
“整える力”や“自分を見つめる目”が育っていく、豊かな時間でもあると感じています。

家族の疾患が教えてくれた「気づく力」を大切にしながら、
これからも、自分らしいペースで未病ケアを続けていきたいと思います。

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