夏のある日、ふと感じたのは、部屋の空気がどこか“重たく”感じることでした。
エアコンの風は届いているし、扇風機もまわしている。でもなんだか、空気がよどんでいるような感覚。気温や湿度の問題ではなく、“視界”と“空気の質”が関係している気がして、試しにカーテンを洗ってみたのが、私の「カーテン洗濯祭り」のはじまりでした。
カーテンは、空気をまとっている
カーテンは、私たちが毎日見ているけれど、あまり意識していない存在かもしれません。でも実は、部屋の中でも空気やにおい、湿気、ほこりを吸いやすい場所。
特に夏は、窓を開ける機会も増え、外の空気と部屋の空気の中継地点になります。そこにたまる見えないよごれが、私に“空気の重さ”を感じさせていたのだと思います。
一気に洗う「カーテン洗濯祭り」の気持ちよさ
いつかやらなきゃ…と思いながら後回しにしがちなカーテンの洗濯。だからこそ、思い立った日にまとめて洗ってしまうのが、私の「洗濯祭り」。
リビングのレースカーテン、厚手のカーテン、寝室や脱衣所…と外していき、洗濯機に入れて、優しい洗剤で洗います。乾かすのは、取り付けたままが一番ラク。夏の強い日差しと自然の風が、きれいに乾かしてくれます。
洗濯中の窓辺のスースー感、洗い終わったカーテンから感じる“すっきりとした香り”。それだけで、部屋全体の空気がリセットされるような気持ちになります。
心まで整う「空間の浄化」
面白いことに、カーテンを洗ったあとは、不思議と気持ちまで軽くなるのです。
何かを捨てたり、大掃除をしたわけではないのに、空間が明るく見えて、自分の中のよどみも取れたような感覚。日常に潜んでいる“疲れの原因”は、こういう小さな積み重ねかもしれないと思いました。
特に40代になると、香りや空気の変化に敏感になってくるもの。カーテンのような「視界にずっとあるもの」「空気をまとうもの」を整えるだけで、暮らしの印象ががらりと変わります。
私の「カーテン洗濯ルール」
今では年に2回、夏と年末に“カーテン洗濯祭り”をするのが習慣になりました。
厚手のカーテンは防炎・遮光機能付きで、洗濯ネットに入れて弱水流。レースはふんわりと洗って、傷まないように日陰干し。自分なりのルールができると、面倒に感じなくなります。
洗ったカーテン越しに差し込む朝の光や、風に揺れるレースを見る時間は、まるでごほうびのよう。大がかりな家事のように見えて、実は“心のためのセルフケア”だと感じています。
暮らしの中で「整えられること」は意外と身近にある
リネンの香り、明るい陽の光、涼しい風。それらを感じられるのは、カーテンがきれいに洗われているからこそ。
「カーテンを洗う」という行為が、こんなにも自分を整えてくれるとは思いませんでした。
大がかりな模様替えやインテリアの見直しをしなくても、空間は整えられる。
「カーテン洗濯祭り」は、私にとって季節の変わり目に行う“小さな心のリセット”です。