「怒り」とうまく付き合うという選択 — 40代の私が実践するやさしいアンガーマネジメント

心のケア

40代に入って、心の反応に敏感になったと感じることが増えました。
体の不調、家族との関係、仕事の忙しさ、思うようにいかない日常…。
ちょっとしたことで、心がざわついたり、声のトーンが強くなってしまったり。
そんな自分にあとから「なんであんな言い方しちゃったんだろう」と、自己嫌悪になることも。

そんなときに出会ったのが「アンガーマネジメント」という考え方でした。

アンガーマネジメントとは?

アンガーマネジメントとは、怒りを我慢するのではなく、
「必要なときに上手に怒る」「不要なときには手放す」という、
感情と建設的に向き合うトレーニングのこと。

1970年代にアメリカで生まれ、最初は犯罪者の更生や暴力予防プログラムとして使われていたものが、
今ではビジネスや教育、家庭、医療、子育てなど、幅広い場面で活用されています。

怒りという感情を「悪」とせず、
「怒りには理由がある」ことを理解し、自分の価値観や思いと丁寧に向き合うことから始まります。

私が「怒り」と距離を置くために心がけていること

アンガーマネジメントを実践するうえで、私が特に意識しているポイントがあります。

◎ 6秒だけ、待ってみる

怒りのピークは6秒と言われています。
反射的に言い返したくなる場面こそ、まず6秒だけ深呼吸をして、自分の反応をひと呼吸遅らせる。

このたった数秒で、「怒る必要があるのか?」「これは何に対して怒っているのか?」を見極められることも。

◎ 怒りの奥にある“〜べき”を見つめる

「○○すべきなのに」「なぜ、こうしてくれないの?」という思い。
これは、自分の中の“理想”や“価値観”が関係しています。

たとえば、「家族なら思いやってくれて当然」と思っていると、
相手が自分の理想通りに動かなかったときに、怒りが湧きやすくなります。

でも、それは「私の中のルール」であって、相手の中にはないかもしれない。
そう気づくことで、怒りは少しずつ和らいでいきました。

◎ 「怒ってもいい」と思える選択肢を持つ

アンガーマネジメントは、「怒らないように頑張る」方法ではありません。
むしろ、「怒ること自体は自然な感情」と受け止めることが第一歩。

怒ってもいい。
でもそのときに、「どう表現するか」「どう伝えるか」を考えるだけで、
その怒りは攻撃ではなく、関係性を良くするきっかけになるかもしれません。

怒りと上手に付き合うことは、自分を大切にすること

40代になって、以前よりも感情の揺れを丁寧に見つめるようになりました。
それは、相手のためでもあるけれど、何より自分のため。

怒りに振り回されるよりも、
「私は、どうしたかったのか?」に意識を向けるようになったことで、
心にゆとりが生まれ、トラブルも減っていきました。

アンガーマネジメントは、
感情を閉じ込めるためではなく、「自分を理解する」ための習慣。

怒りと向き合うことは、自分の価値観や大切にしているものを知ることでもあります。

そしてそれは、40代の今、
より深く「自分の暮らし」を整えていくうえで、欠かせない時間なのかもしれません。

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