嗜好品と脳の関係を知って、40代からの“整える”選択を

ライフスタイル

40代になって、体調の変化や心の揺らぎを感じる場面が増えてきました。
ふとした疲れやイライラ、寝つきの悪さ…。そんなとき手に取りたくなるのが、コーヒー、ワイン、そして一服のたばこ。

それぞれ「私をリセットしてくれる」ようでいて、どこかで「なんとなくやめられないな」と思ったことはありませんか?

実はそれ、どれも“脳に働きかける”嗜好品であり、科学的に「依存性」があることが知られています。

今日はそんな“日常に溶け込んだ嗜好品”が、私たちの脳と心にどんな影響を与えているのかを知ったうえで、
40代からどう付き合っていくかを、自分なりに考え直してみました。

アルコール ― 脳が「もっと欲しい」と感じてしまうしくみ

お酒を飲むと気分がほぐれ、会話もはずみます。これは、アルコールが脳内のドーパミン神経に作用し、一時的な快感や安心感をもたらすためです。

けれど、飲むほどにその作用に慣れてしまい、「飲まないと落ち着かない」状態になるのが依存の入り口。

さらに研究では、長期間の飲酒が脳の前頭前野に影響を与え、記憶力や判断力が低下することも報告されています。

「ちょっと飲みたい」と感じたら、何のために飲みたいのかを見つめ直す。
その小さな意識の変化が、依存のループから自分を守る第一歩になると感じました。

タバコ ― ニコチンは脳を“報酬中毒”にする

ニコチンは、脳のニコチン受容体に作用して報酬系を刺激し、リラックス感や満足感を生み出します。

問題はその後。脳はこの報酬を記憶し、「また欲しい」と思うようになります。
しかも、やめたときにはイライラや不安といった離脱症状も現れやすく、余計にやめづらくなっていくのです。

もし今、禁煙や減煙に関心があるなら、「我慢」ではなく、脳のしくみを知って“習慣の正体”を理解することから始めるのがおすすめです。

コーヒー ― 頼りすぎると、疲れやすくなる?

朝の一杯、ほっと一息つく時間…。コーヒーは私たちの暮らしに欠かせない存在かもしれません。

カフェインは、眠気の原因であるアデノシンの働きをブロックし、脳を“覚醒モード”にしてくれます。
ただし、それがドーパミンにも作用し、習慣化しやすいという点に注意が必要です。

たとえば、毎日3杯以上飲まないと調子が出ない。飲みすぎると眠れない…。
そんなサイクルは、「無意識の依存」かもしれません。

私は今、「午後の昼下がりだけにする」「1杯目はデカフェにする」など、ちょっとした選び方を見直しています。

“嗜好品との距離”を、40代から上手にとっていく

ここで紹介した酒・タバコ・カフェインは、いずれも脳の“報酬系”に作用し、依存につながることが共通しています。

けれど、「全部やめるべき」という話ではありません。

私たち40代は、体と心の変化を“丁寧に感じとる”力が育ってきた時期です。
だからこそ、嗜好品に頼りすぎていると感じたら、「どうして飲みたくなったのか」を内側から見つめてみる。

その問いこそが、整った私時間の入り口になるように思います。

暮らしの選択肢が“気づき”から広がっていく。
そんな大人の整え方を、これからも大切にしていきたいです。

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