今日から3日間、心に寄り添う三部作をお届けします。
40代という人生の折り返し地点。
仕事や家族、日々のやるべきことに追われて、
私たちは知らず知らずのうちに、“自分を後回しにする癖”を身につけてしまっているかもしれません。
疲れていても、頑張り続けてしまう。
休むことに罪悪感を抱いたり、「私なんてまだまだ」と自分の声を無視してしまったり。
この「整える習慣」シリーズでは、
そんな私自身の体験や気づきを通して、
心と体のバランスを取り戻すためのヒントを、3日間にわたってお届けしていきます。
【Day1】なぜ私たちは「疲れを後回しにしてしまうのか」
気づけば肩が重く、朝になってもすっきり起きられない——
そんな状態が、“普通”になっていませんか?
40代になると、若い頃には感じなかった疲れが、
体にも心にも、じわじわと染み込むように残っていきます。
でもその疲れに気づき、「休んでいいよ」と自分に許可を出すこと。
それは、弱さでも怠けでもなく、
自分を整えていくための確かな技術だと、今は思うのです。
「まだ頑張れる」は、実は危険信号かもしれない
20代・30代の頃は、「あと少しなら…」と頑張りきれたこともありました。
けれど40代になってからは、
その“もうひと踏ん張り”が、体にも心にも想像以上の負担になることがあります。
肌の不調、眠りの浅さ、肩こり、イライラ、落ち込み…
それらはすべて、あなたの体が出している「もう十分だよ」というサインかもしれません。
疲れを後回しにする癖、あなたにもありませんか?
夜、遅くまで仕事をして、
最後のメールを送り終えて「やっと終わった」とPCを閉じる。
でもその瞬間が、翌朝の疲れに直結しているかもしれません。
優先順位が家族や仕事で埋まっていて、
自分の“ゆるめる時間”をスケジュールに入れていない。
誰かに褒められる“頑張る自分”は大切でも、
休むことを「手を抜くこと」だと誤解して、
自分を責めてしまっていませんか?
私自身もそうでした。
疲れているのに、なぜか止まれない。
それが、習慣になっていたのです。
整えるための“ちいさな休息”習慣
では、どこから休む練習を始めればいいのでしょうか?
私が実際に取り入れて変わった、“小さな休息の習慣”をご紹介します。
◎ マイクロ休憩を意識する
お茶を淹れるとき、
窓の外をぼんやり眺めながら、深呼吸を2〜3回。
ほんの数分でも、意識的に“切り替える時間”をつくることが心のリセットに。
◎ 五感のリセット
香りのあるハーブティー、風の音、ふわふわのタオル…。
五感を優しく刺激するものに触れることで、自律神経がゆるみ、思考もゆるみます。
◎ 深呼吸とストレッチ
肩や首をゆっくり回しながら、呼吸を深く整える。
たった1分でも「今、自分の体と向き合ってる」と感じられます。
◎ 睡眠前のスロールーティン
スマホを手放して、照明を落とし、静かな音楽や本と過ごす。
眠りの前に“ゆるめる時間”を持つことで、睡眠の質も整いはじめます。
休むことは、未来の自分へのやさしい投資
「休む暇があったら進まなきゃ」
「迷惑をかけたくない」
そんな思いに私も何度も縛られてきました。
でも今は思います。
燃え尽きてからでは、遅いと。
休むことは、自分のエネルギーを回復させ、
結果的に“未来の自分”を守ってくれるもの。
それは、決して立ち止まることではなく、
整えるための準備なのです。
「疲れている自分」に、やさしくなれた日のこと
先日、すべてのスイッチを一度オフにしてみました。
SNSもメールも閉じて、好きなハーブティーを淹れて、
窓辺でぼんやり本を読んで、湯船にゆっくり浸かる。
その夜は「今日はこれで十分」と思えた日。
翌朝は、久しぶりに心も体も軽くて、温かかったのを覚えています。
もし今、あなたが「疲れたな」と感じていたら、
それは十分に休む理由になります。
今日だけでもいい。
「休む勇気」を、そっと自分に許してあげてください。
それは、あなたを整えるための確かな一歩だから。
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