コーヒーをやめて1か月が過ぎました。以前の記事で、その理由や体調の変化を綴りましたが、今回はコーヒーをやめた後に訪れた新しい飲み物との出会いについてお話ししたいと思います。
昔、コーヒーを控えた時期にすすめられたのが、タンポポコーヒーやチコリコーヒーなどの「コーヒー風味の代用品」でした。コーヒー好きの私にとっては、どれも物足りなく感じ、「これなら飲まないほうがまし」と思うこともありました。香りも味も、どうしてもコーヒーの代わりにはならず、気持ちのどこかで「我慢している感」があったのです。
ところが、先日訪れた吉祥寺のクレヨンハウスで、メニューに「穀物コーヒー」という文字を見つけました。イチジクのケーキと一緒に注文してみると、その味わいに驚きました。
穀物コーヒーは、単なる「コーヒーの代用品」ではなく、まったく別の飲み物としてしっかりとした存在感がありました。香ばしい香りとまろやかな味わいがじんわり体に染み渡り、飲むたびに心がほっと和みます。若い頃に抱いていた「代わり物」という先入観は、すっかりなくなりました。
40代になると、体調の変化やカフェインの影響に敏感になり、コーヒーの量や飲み方を自然と見直すようになりました。若い頃とは違って、飲み物の楽しみ方も変わり、穀物コーヒーのようにノンカフェインで体に優しい飲み物をゆったり楽しむ余裕が生まれてきたのだと思います。
そして何より、忙しい日常の中で「私時間」を持つことの大切さを改めて感じています。穀物コーヒーは、そんな静かな時間にぴったりのパートナーです。イチジクのケーキの甘さとともに味わうと、穏やかで満たされた気持ちになり、心身がじんわりと癒されるのを感じます。
この体験は、単にコーヒーをやめたから代替品を探すというのではなく、40代になって自分の体や心の変化を受け入れ、新しい楽しみ方を見つけたという意味でも大きな一歩でした。
過去に「コーヒーじゃないと満足できない」と思っていた自分に戻らず、今の自分に合った選択ができることは、とても心強いことです。無理に何かを我慢するのではなく、体と心に寄り添う暮らしの工夫は、40代からの生活をより豊かにしてくれます。
これからもコーヒーに限らず、自分の体調や気分に合った飲み物を見つけながら、「私時間」を大切にしていきたいと思います。どんな飲み物であれ、そこにある静かな時間が、自分を労わる小さな習慣になってくれたら嬉しいです。
皆さんももし、コーヒー断ちや飲み物の見直しを考えているなら、穀物コーヒーのような「新しい選択肢」に目を向けてみてはいかがでしょうか。若い頃の味覚や価値観にとらわれず、自分らしい心地よい暮らしを育てていくきっかけになるかもしれません。
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