【森と海の循環】自然のめぐりが教えてくれる、私の暮らしの整え方

②【生き方・考え方】

風が木々を渡り、雨が森に降り注ぐ。
その雨が落ち葉や土を通って栄養を運び、
やがて川から海へと流れていきます。

この静かな流れが「森と海の循環」。
森で生まれたミネラルや有機物は海へ届き、植物プランクトンや海藻の栄養となり、
やがて魚や貝、私たちの食卓を支える命へとつながっていきます。

見えないところで、森と海は呼吸をするように支え合っている。
その姿を思うたびに、私たちの暮らしにも“整える循環”が必要なのだと感じます。

森が海を育てる、命のリズム

健康な森には、たっぷりの落ち葉と豊かな微生物の世界があります。
それらが時間をかけて分解されることで、フルボ酸鉄やミネラルが生まれ、
雨とともに川を下って海へと届きます。

海ではそれが植物プランクトンや海藻の栄養源となり、
それを食べる小さな魚、さらに大きな魚へと命がめぐる。

森の栄養が海を育て、海の命がまた森へと還っていく。
この“自然の循環”こそが、地球が長い時間をかけて守ってきたリズムなのです。

森が疲れると、海も疲れる

一方で、過剰な伐採や森の荒廃が進むと、
栄養バランスが崩れ、海の生態系にも影響が及びます。

海藻が減り、魚が住めなくなる“磯焼け”という現象もそのひとつ。
そのため、各地では漁業者や地域の人々が森を守る活動を進めています。

「魚つき保安林」や「森は海の恋人」という取り組みは、
森を守ることが海を守り、地域の暮らしを支えるという考え方から生まれました。

自然はすべてがつながっていて、
どこかひとつが疲れてしまうと、全体のバランスが崩れてしまう。
それは、私たち自身の心や体にもどこか似ています。

自然の循環と、私の暮らしの循環

40代になると、仕事や家庭のバランス、心と体の調子…。
どこかで「循環が滞っているな」と感じることが増えてきます。

森が休みながら栄養を蓄えるように、
私たちもときどき立ち止まって、エネルギーを“ためる”時間が必要なのかもしれません。

私が意識しているのは、
「ためて、流して、また満たす」という暮らしのリズム。
朝は深呼吸で体に空気を満たし、昼は仕事や家事でエネルギーを流し、
夜は温かいお茶で心を満たす。

そんな小さな循環が、暮らしの中の“森と海”を育ててくれる気がしています。

私時間を育てる、自然とのつながり

天気の良い週末で何も予定がないときは、森や公園を歩くことが私の習慣になりました。
風の匂い、木漏れ日の揺れ、土のやわらかさ。
そのどれもが、心をやさしく解きほぐしてくれます。

時々、海を思い出します。
森で感じる静けさが、やがて波のゆらぎへとつながっていくような気がして。
自然の中に身を置くと、
自分の中の“循環”がまた静かに動き出すのを感じます。

今日からできる「小さな循環」

◎ 朝、窓を開けて深呼吸する
◎ 夜、湯船にゆっくり浸かる
◎ 週に一度、自然の中を歩く
◎ 食卓に旬の食材をひとつ取り入れる

森から海へ、そして私たちの暮らしへ。
自然のめぐりを感じながら、自分のペースで整える。

そんな小さな積み重ねが、40代からの“心地よい暮らし”を育ててくれるはずです。

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