数字の法則から、“人”の法則へ
以前このシリーズ①で取り上げた「パレートの法則(80:20の法則)」。
“全体の成果の8割は、2割の要素から生まれる”という経験則は、
仕事の効率や成果を考えるうえで、多くの人が意識する考え方です。
ビジネスの現場では、売上の80%は20%の顧客や商品から生まれ、
組織の成果の80%は20%の社員によって支えられる──。
数字で見ると合理的な法則ですが、40代の今の私は、
そこに「人の顔」を重ねて考えるようになりました。
「誰のために働いているのか?」という視点
仕事を重ねていくうちに、
「何をするか」よりも「誰のために働くか」が
自分のモチベーションを大きく左右するようになってきました。
私にとっての“2割”とは、
◎ 自分を信頼して任せてくれる上司や仲間
◎ 仕事の原点を思い出させてくれる顧客
◎ 日々を支えてくれる家族
その人たちがいるから、私はこの仕事を続けられる。
そんな「大切な2割」を思い出す時間が、
心を整え、働き方を優しく変えていくのです。
ニッパチの法則を「関係性」で捉え直す
数字の法則としてのニッパチは、
“リソースを集中する”ための考え方ですが、
人間関係の中では“思いを集中する”ことにもつながります。
すべての人に好かれようとしなくていい。
すべての仕事を完璧にこなそうとしなくてもいい。
本当に自分を支えてくれている2割に心を注ぐことが、
結果的に仕事の質と自分の幸福度を高めてくれます。
私が意識している「ニッパチの整え方」
① 信頼の2割を明確にする
「この人のために働きたい」と思える人を紙に書き出す。
自分の軸が見えてくると、仕事の迷いが減ります。
② 8割の中に“手放す勇気”を持つ
全員の期待に応えようとすると、エネルギーが分散します。
「今の自分に必要ないもの」を一度リセットしてみる。
③ 感謝を“意識的に伝える”
大切な2割にこそ、感謝の言葉を惜しまない。
それが人間関係を深める最もシンプルな方法です。
今日からできる、小さなアクション
◎ 今日、自分が働く理由を一行で書いてみる
◎ 一緒に働けて嬉しい人へ「ありがとう」を伝える
◎ “2割”の人に、少し丁寧な時間を使う
数字の法則を、心の法則に変えていく
ニッパチの法則は、単に“効率を上げる考え方”ではなく、
「自分にとって本当に大切な人を見失わないための視点」でもあります。
40代になって、仕事も人生も「全部を抱え込まない」ことの大切さを知りました。
すべての人に尽くそうとするのではなく、
本当に大切な人たちのために心を使う─
それが私にとっての“働く”ということ。
今日もまた、自分の中の“2割の人”を思い浮かべながら、
静かに、誠実に働く時間を整えていきたいと思います。
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