【緑の処方箋】マリーゴールド(カレンデュラ) ― 心と肌をやさしく守る、“黄金の花”のハーブ ―

④<ナチュラルケア・ハーブ>

寒さが増してくると、朝の冷えや胃腸の不調を感じることはありませんか?
私自身、13年前に胃潰瘍を経験してから、冬の朝は胃腸が少し緊張しやすくなります。そんなときに欠かせないのが、ハーブティーです。今回の【緑の処方箋】でご紹介するのは、抗菌作用と創傷治癒力で知られる「マリーゴールド(カレンデュラ)」。
鮮やかなオレンジ色の花びらは、心にも体にもやさしい時間を届けてくれます。

皮膚と粘膜を守る、“黄金の花”

学名:Calendula officinalis
産出国:フランス、エジプト
科名:キク科
使用部位:花びら

カレンデュラは、古くから皮膚や粘膜の修復・保護に使われてきたハーブ。花びらに含まれるカロチノイド色素や多糖体、フラボノイドが複合的に働き、創傷治癒をサポートします。また抗菌作用や抗真菌作用、抗ウイルス作用もあり、口唇の荒れや主婦湿疹、軽い火傷などに幅広く使える「万能ハーブ」として親しまれています。

日々に取り入れる、カレンデュラの小さな習慣

ハーブの力は、日常にそっと取り入れることで最大限に活かせます。
私の最近の朝の習慣は、カモミール、レモングラス、そしてカレンデュラを加えたハーブティー。
冷えた朝でも体をやさしく温め、胃腸を整えてくれます。
ティーカップの中で広がるオレンジ色の花びらを眺める時間は、心をほっと落ち着ける“私時間”です。

また、カレンデュラの花びらを植物油に浸した浸出油や、浸出油とミツロウを混ぜた軟膏もおすすめです。
手作りすれば、自分や家族の肌トラブルに安心して使えます。

カレンデュラ浸出油の作り方

カレンデュラ浸出油は、ドライカレンデュラと植物油を使えば、自宅でも簡単に作ることができます。肌や体にやさしいハーブオイルとして、軟膏やマッサージオイルにも活用できます。

【準備するもの】

◎ ドライカレンデュラ(花びらやガクを含む):約5~10g

◎ 植物油(マカデミアナッツオイル、ホホバオイルなど):約100ml

◎ 広口ガラス瓶(煮沸消毒したもの)

◎ 保存用遮光ビン

◎ ガーゼや布(濾すため)

【作り方】

① ガラス瓶を煮沸消毒し、完全に乾燥させます。水分が残るとカビの原因になるので注意してください。

② 乾燥させたカレンデュラを瓶に入れます。量は瓶の大きさに合わせて調整しましょう。

③ カレンデュラが完全に浸るまで植物油を注ぎます。容器ギリギリまで入れると酸化防止に効果的です。

④ 蓋をしっかり閉め、日当たりの良い暖かい場所に2週間ほど置きます。1日1回、瓶を軽く振って中身を混ぜると成分がよりよく溶け出します。

⑤ 2~3週間経ったら、ガーゼや布でオイルとハーブを濾します。

⑥ 抽出したオイルを保存用遮光ビンに移し、冷暗所で保管します。目安は約3か月以内に使い切ることがおすすめです。

【ポイント・注意点】

● ドライハーブを使うことが基本です。生花はカビの原因になりやすいため避けましょう。

● オイルはお好みで選べますが、肌への使用には酸化しにくいキャリアオイルがおすすめです。

● 成分をより重視したい場合は、濾した浸出油に新しいカレンデュラを加えて再度漬けることも可能です。

家族も楽しめるハーブ

カレンデュラは子どもから高齢者まで、家族みんなで使えるのも魅力です。
朝のハーブティーにひとつまみ加えたり、軟膏をちょっと塗るだけでも、日々の小さな不調をやさしくケアできます。
私にとって、この“黄金の花”は、朝のひとときを豊かにし、心と体を整えてくれる大切なパートナーです。

使うときの注意点

● アレルギー体質の方は少量から試す

● 妊娠中・授乳中は医師に相談

● 精油や濃縮チンキは適量を守る

自然の恵みも、体に合うかどうかを確認しながら取り入れることが大切です。

私の「カレンデュラ習慣」

◎ 朝:カモミール+レモングラス+カレンデュラのブレンドティーで胃腸を整える
◎ 日中:乾燥や肌荒れが気になる部分に軟膏を塗る
◎ 休日:ブレンドティーをゆったり味わい、心も体もリフレッシュ

小さな取り入れ方でも、日々の暮らしに豊かさと安心感をもたらしてくれるカレンデュラ。
“黄金の花”は、忙しい40代の毎日にやさしく寄り添い、心地よい朝時間を届けてくれます。

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