40代に入ると、ふと立ち止まったときに「いつも頑張っている自分」に気づく瞬間が増えます。
仕事、家事、家族の世話…。どれも大切で手を抜けないけれど、心の疲れは見えにくい。
夜、ベッドに入ると理由のわからない不安やモヤモヤが広がり、眠れないこともあります。
そんなとき、私をそっと助けてくれたのが「休むことには力がある」という気づきでした。
今回は、日本神話の夜と月の神「月読命(つくよみのみこと)」の物語から、40代が取り戻したい“心地よい休息”のヒントをお伝えします。
月読命とは? ― 夜と静けさの守り神
月読命は、天照大神の弟で、夜と月を司る神。
昼の太陽の光とは対照的に、夜や静寂を象徴します。
神話の中では、物静かで内省の力を持つ存在として描かれ、
私たちに「夜の静けさが心を整える時間である」と教えてくれます。
昼間の忙しさの中で疲れた心と体も、夜の静けさの中で回復し、また新しい一日を迎える力を蓄えることができるのです。
40代が忘れがちな“休む力”
40代は責任が増える時期。
「まだ頑張らなきゃ」と自分を追い込み、つい休むことを後回しにしてしまいます。
その結果、こんなサインが現れやすくなります。
● 寝つきが悪い
● 夜中に目が覚める
● 朝がずっと重い
● 集中力が続かない
● 小さな不安やイライラが増える
これらは、体と心からの「休息が必要」というサイン。
月読命の教えを借りれば、夜の静けさの中でこれらをリセットすることができます。
心と体を整える3つの「月読習慣」
① 照明を落として“夜モード”に
夜になったら照明を一段落とすだけで、体は自然と休息モードに。
副交感神経が働き、心も体もゆるみます。
眠れない夜には、柔らかい間接照明やキャンドルの光がおすすめです。
② 月時間の深呼吸
寝る前に窓を少し開け、外の夜気を吸い込む。
「月の光に触れる」とまではいかなくても、静けさを感じるだけで心が整います。
深呼吸を3回繰り返すと、頭の中のざわつきが少しずつ落ち着きます。
③ 手放すリストを書く
その日抱えた不安やイライラを紙に書き出して、明日に持ち越さない。
月読命の静けさと浄化の力が、心の中にスペースを作ってくれます。
夜の静けさとともに生きる
月読命は、休むことが弱さではなく、再生の力であることを教えてくれます。
40代は体も心も変化する時期。
だからこそ、「頑張る日」も「立ち止まる日」も、どちらも必要です。
夜の静けさを大切にすることは、自分を大切にすること。
今日、少しだけ照明を落とし、静かな夜の空気の中で深呼吸してみましょう。
あなたの中にある“月のリズム”が目を覚まし、心と体がそっと整い始めます。
―月読命が教える、40代からの“やさしく生きる力”。
それは、無理に前に進むのではなく、心地よい休息を取り入れながら生きることです。

