【緑の処方箋】セージ ― 体の“火照り”と心のざわつきを整える、40代の味方ハーブ ―

④<ナチュラルケア・ハーブ>

季節の移り変わりや更年期の兆しを感じると、
寝汗やほてり、のどの不調がふと気になりませんか?
私自身、40代に入り、朝起きたときの体温の乱れや、ささいなのどの痛みに敏感になる日があります。

そんな時に支えになってくれるのが、ハーブティーです。
今回の【緑の処方箋】でご紹介するのは、
抗菌作用・収れん作用・強い抗酸化力で知られる「セージ」。

古代ギリシアの時代から“救いのハーブ”として親しまれ、
女性のゆらぎや口腔ケアに頼もしい存在です。

救いのハーブ、セージ

学名:Salvia officinalis
産出国:アメリカ、トルコ、エジプト、パラグアイ
科名:シソ科
使用部位:葉

セージは、古代ギリシアの医師ディオスコリデスが
“傷の出血が止まり、潰瘍が治癒した”と記録を残すほど、
長い年月を通して人々の健康を支えてきたハーブです。

主な働きは次のとおりです。

◎ 収れん作用
 汗のかきすぎ、月経過多、授乳終了時の母乳量の調整など、
 女性特有の症状を整える力があります。
 40代で増える寝汗やほてりに寄り添ってくれる心強い存在です。

◎ 抗菌・抗真菌作用
 セージに含まれるツヨンとサルビアタンニンの働きで、
 のどの痛み、歯肉炎、口内炎、風邪の初期症状に活躍します。

◎ 抗酸化作用
 ローズマリーに次ぐ抗酸化力を持ち、
 “若々しさを保つハーブ”としても知られています。

日々に取り入れる、セージの小さな習慣

ハーブの力は、日常にそっと取り入れることで本来の良さが発揮されます。

私がセージを飲むのは、
・朝のほてりが気になる日
・のどがイガイガする日
・気持ちが落ち着かず呼吸が浅くなる日

セージの渋みのある味わいは、
ミントやレモンバームとブレンドするとやさしくまとまり、
口当たりがぐっと飲みやすくなります。

ティーカップから立ちのぼる香りはどこか落ち着きがあり、
忙しい朝でも心をスッと整えてくれるような感覚があります。

口内やのどが弱い家族にも使いやすいので、
我が家では常にストックしているハーブのひとつです。

セージのガーグル(うがい液)の作り方

のどの痛みや口内炎が気になる季節に、
セージのうがい液はシンプルでとても心強いケアになります。

【準備するもの】

◎ ドライセージ(葉):小さじ1
◎ 熱湯:150〜200ml
◎ 耐熱カップ

【作り方】

① カップにセージを入れ、熱湯を注ぎます。
② 蓋をして10分ほど蒸らし、有効成分をしっかり抽出。
③ 粗熱が取れたら濾し、うがい液として使います。

※ 飲み込まず、必ず吐き出してください。
※ 作った日はその日のうちに使い切るのが安心です。

のどの腫れや痛みが軽い段階なら、
このガーグルですうっと落ち着くことがあります。

家族も使えるハーブ

セージは、のどのケアや口内の不調に役立つため、
家族で使いやすいハーブのひとつです。

◎ 声をよく使う家族のケアに
◎ 冬の体調管理に
◎ 歯肉炎が気になるときに

セージティーやガーグルは、
日々のちょっとした不快感にやさしく寄り添ってくれます。

更年期の汗トラブルが気になる40代にもメリットが多く、
私にとって“体温と心のリズム”を整えてくれる大切な存在です。

使うときの注意点

● 妊娠中の多量使用は避ける(収れん作用の影響があるため)
● 授乳中は医師に相談
● 長期間の過剰な使用は控える
● 体質や薬との相性があるため、初めは少量から

自然の恵みは穏やかだからこそ、体に合うかどうかを確かめながら取り入れることが大切です。

私の「セージ習慣」

◎ 朝:ほてりが強い日は、セージ+ミントのブレンドティーで体を落ち着ける
◎ 日中:のどが疲れた日は、薄めのセージティーでうるおい補給
◎ 夜:声を酷使した日は、セージのガーグルをして眠る
◎ 休日:温かいセージティーで呼吸を深め、心のざわつきを整える

小さな取り入れ方でも、日々の体調や心の揺らぎにそっと寄り添ってくれるセージ。
“救いのハーブ”は、忙しい40代の毎日に、静かな安心感を届けてくれます。

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