三河みりんの価格に、思わず立ち止まった日
最近の物価高には、もう慣れてきたつもりでいました。
野菜も、お米も、日用品も、少しずつ上がるのが当たり前。
そんな中、いつものように手に取った三河のみりんの価格を見て、思わず二度見してしまいました。
「こんなに高かったっけ?」
それが、正直な第一印象でした。
2025年11月からの、大きな価格改定
調べてみると、2025年11月1日出荷分から、
角谷文治郎商店の「三州三河みりん」は価格改定が行われていました。
容量によっては、これまでの約1.6倍。
日常的に使う調味料としては、
決して小さな値上げではありません。
なぜ、ここまで上げる必要があったのか
背景にあったのは、国産もち米の仕入れ価格の急騰と確保の難しさ。
それに加えて、燃料費や人件費の上昇。
それでも角谷文治郎商店は、
伝統製法である「米一升・みりん一升」の割合を変えず、
契約農家との関係や品質を守ることを選びました。
安くするために何かを削るのではなく、
守るために価格を上げる。
その決断に、私は静かな覚悟を感じました。
そもそも、三河みりんとは?
三河みりんは、愛知県三河地方で受け継がれてきた、昔ながらの本みりん。
原材料は、もち米・米麹・焼酎のみ。
糖類や醸造アルコール、水あめなどは使われていません。
仕込みから熟成までに長い時間をかけ、
琥珀色で、とろりとしたみりんになります。
砂糖とは違う、やさしい甘さ
三河みりんの甘さは、
砂糖のように強く主張するものではありません。
米由来のうまみを含んだ、まろやかで上品な甘さ。
煮物や照り焼きに使うと、
味が自然にまとまり、照りもきれいに出ます。
砂糖を減らしても満足感があるので、
結果的に味付けがシンプルになりました。
みりん風調味料との違い
みりん風調味料は、手頃で便利な存在です。
忙しい日には、助けられることもあります。
ただ、アルコールがほとんど含まれないため、
臭み消しや味のなじみ方は、本みりんとはやはり違います。
三河みりんは、
少量でも料理の土台を支えてくれる調味料。
「甘さを足す」というより、
味を整える役割だと感じています。
40代になって変わった、食の選び方
若い頃は、価格や量を重視していました。
でも今は、
毎日たくさん使うものではなくても、
長く続いてほしいものを選びたいと思うようになりました。
この値上げを見て、
「高くなったな」と感じたのは事実です。
それでも背景を知った今は、
「本当の価格に近づいたのかもしれない」と思えます。
物価高の時代に、何を残すか
物価が上がる今、
私たちは自然と「何を手放すか」を考えます。
でも同時に、「何を残したいか」を考える時期でもあるのかもしれません。
私はこれからも、
使う量を大切にしながら、
この三河みりんを選び続けたいと思います。
それが、
40代の今の私にとって、心地よい食の選択だからです。

