自然治癒力ノート ― 心にも起きていた、創傷治癒という静かな回復 ―第5回|心と創傷治癒ー体の傷がふさがるように、心も創傷治癒していた40代の私

④【美容・健康】

40代になってから、
体の不調だけでなく、心の状態にも、以前より敏感になりました。

理由ははっきりしないけれど、
気持ちが沈みやすかったり、
ふとした瞬間に、過去のつらい出来事を思い出してしまったり。

「もう終わったことのはずなのに」
「気にしすぎなのかな」

そうやって、自分の感情を片づけようとしていた時期がありました。

けれどある日、ふと気づいたのです。

あの辛い経験や悲しみを、思い出す時間が少なくなってきたなと。

無理に忘れようとしたわけでも、
前向きな考え方に切り替えたわけでもありません。

ただ、体の調子が少しずつ整ってきた頃、
心も同じように、静かになっていました。

それは、体の傷がふさがったあとに、
「そういえば、もう痛くない」と気づく感覚に、よく似ていました。

体が先、心はあと

これまで私は、
心の状態をどうにかしようとすることが多かったように思います。

不安にならないように。
落ち込まないように。
ちゃんと前を向けるように。

でも実際には、
体の回復が先に進み、心があとから追いついてきた
そんな流れがありました。

睡眠の質が少し安定したこと。
呼吸が深くなったこと。
体の緊張が抜けてきたこと。

そうした変化のあとに、
感情の揺れも、少しずつ小さくなっていったのです。

40代になって実感したのは、
心と体は切り離せない、という当たり前の事実でした。

不調と感情の関係

体が疲れているとき、
心もまた、疲れています。

逆に、心が張りつめているときは、
体の回復も、どこか滞りがちになります。

第4回で書いたように、
私は「早く治そう」とすることで、
かえって回復を妨げていた時期がありました。

それは体だけでなく、
心に対しても同じだったのだと思います。

・早く立ち直らなければ
・もう引きずってはいけない
・こんなことで揺れる自分は弱い

そうした思いは、
知らず知らずのうちに、
心を緊張させ続けていました。

回復は、同時進行していた

体の創傷治癒は、
誰に見せるわけでもなく、
とても静かに進みます。

心もまた、同じでした。

無理にポジティブにならなくても、
感情を押さえ込まなくても、
ちゃんと回復は進んでいた。

体に余白が生まれたとき、
心にも、自然と余白が生まれる。

その結果として、
情緒が安定し、
不安や過去の記憶が、少し遠くなっていったのだと思います。

心の回復は、
「変えよう」とすることよりも、
「邪魔をしない環境」を整えることから始まる。

それは体の創傷治癒と、
とてもよく似ていました。

40代の今、私は思います。

心も体も、
本来は、回復する力を持っている。

私にできることは、
焦らせないこと。
否定しないこと。
静かに待つこと。

体の傷が、時間とともにふさがるように、
心もまた、
時間と環境が整えば、自然に回復していく。

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