最近、「利他的(りたてき)」という言葉を耳にすることが増えました。
利他的とは、
自分の利益よりも、他者や社会全体の利益を優先する姿勢のこと。
でもそれは、
「自分を後回しにすること」でも、
「我慢して尽くすこと」でもありません。
40代になって思うのです。
私たちの選択は、思っている以上に“誰か”につながっている、と。
利他的=いい人、ではない
利他というと、
優しい人、自己犠牲、ボランティア精神。
そんなイメージがあるかもしれません。
けれど本来の意味は、もっと静かで、広いもの。
・社会全体が少し良くなる選択をする
・未来世代のことまで想像する
・自分の成功を、周囲の幸せと切り離さない
それは道徳ではなく、
視野の広さの問題です。
若い頃は、まず自分の足場を固めることに必死でした。
仕事、家庭、子育て、親のこと。
でも40代になると、
少しだけ“余白”が生まれます。
その余白が、
「私の選択は誰につながっているだろう?」
という問いを運んできます。
40代は“自分中心”から“循環”へ
例えば、
・体にやさしいものを選ぶ
・無理な働き方を見直す
・言葉を少しだけ丁寧にする
それは自分のための行動です。
けれど結果として、
家族の安心につながり、
職場の空気を変え、
次の世代への小さな手本になることもある。
利他とは、
自分を消すことではなく、
自分の輪郭を少し広げることなのかもしれません。
私だけが得をする選択よりも、
「みんなが少し心地よい」選択。
そのほうが、
長い目で見れば、自分も楽になる。
これからの時代は、
SNSやAIによって行動が可視化され、
信頼が積み重なる社会とも言われています。
短期的な利己より、
長期的な信頼。
それは特別な思想ではなく、
暮らしの中の静かな選択です。
利他は“成熟”という選択
40代は、
奪う世代ではなく、渡す世代へと移る時期。
知恵を。
安心を。
落ち着きを。
でもその前提は、
まず自分を整えていること。
疲れきったままでは、
やさしさは続きません。
だからこのシリーズでは、
自己犠牲としての利他ではなく、
整った人が自然と選ぶ利他を考えていきます。
自分を満たしながら、
少しだけ視野を広げる。
それだけで、
暮らしは驚くほど穏やかになります。
40代からの私時間は、
ただ休むための時間ではなく、
「どんな選択を重ねていくか」を静かに考える時間。
利他的とは何か。
それは難しい思想ではなく、
今日の小さな選択の中にあります。
まずは、
自分を整えることから。
そこから、
やさしい循環は始まります。
