40代になると、
「道の途中」にいる感覚が強くなります。
まだ終わりではない。
けれど、始まりでもない。
仕事の転機。
子どもの成長。
親の変化。
自分自身のこれから。
まるで人生の分かれ道に立っているようなとき、
思い出したい存在がいます。
それが、道の神として古くから信仰されてきた
道祖神です。
道祖神は、村の境や峠、道端に祀られ、
旅人や地域を“見守る神”とされてきました。
道の神が象徴するもの
道祖神は、
“道そのもの”を守る神。
道は、移動のためだけのものではありません。
人が出会い、別れ、
新しい場所へ向かうための通路。
人生そのものの象徴です。
古来、人々は
村の入り口や分岐点に道祖神を置きました。
外からの災いを防ぎ、
内の人々を守るため。
つまり、
「これから進む道が安全でありますように」
という祈り。
40代の私たちも、
目に見えない分岐点を何度も通過しています。
境界を守るという知恵
道祖神が祀られるのは、
“境界”。
村と外界。
内と外。
過去と未来。
境界は、不安が生まれやすい場所でもあります。
転職。
引っ越し。
人間関係の変化。
子育ての節目。
すべては「境界」をまたぐ行為。
だからこそ、
守りの意識が必要になります。
守るとは、
閉じることではありません。
安心して越えるための準備をすること。
転換期に必要な“守り”の意識
40代の転換期は、
静かに訪れます。
大きな事件ではなく、
「これからどうする?」という問い。
そのとき大切なのは、
勢いではなく、安心感。
・生活の基盤を整える
・信頼できる人と話す
・体調を崩さないようにする
守りを固めることで、
前進が安定します。
道祖神は、
“進め”とは言いません。
ただ、
「大丈夫、見守っている」と
そこに立っている。
その姿勢に、
私は大きな知恵を感じます。
家族と未来を守る心の整え方
道祖神は、
家族の守護神としても信仰されてきました。
旅の安全だけでなく、
日々の暮らしの平穏を祈る存在。
40代は、
自分だけでなく、
家族の未来も考える時期。
子どもの進路。
親の健康。
自分の老後。
不安をゼロにすることはできません。
けれど、
「守る意識」を持つだけで、
心の重心が変わります。
未来を恐れるのではなく、
未来に備える。
その姿勢こそが、
人生の道を整えるのかもしれません。
見守られているという安心感
道祖神は、
目立つ神ではありません。
豪華な社殿もなく、
道端にひっそりと佇む石像。
けれど、
そこにあるだけで安心する。
誰かに見守られている感覚は、
人を強くします。
40代は、
自分が誰かを守る立場になる一方で、
自分自身も守られていい年代。
すべてを背負わなくていい。
境界に立ったら、
少し立ち止まる。
深呼吸をして、
足元を確かめる。
そしてまた一歩、進む。
道祖神が教えてくれるのは、
派手な成功ではなく、
安心して歩み続ける力。
人生は、旅。
急がなくていい。
競わなくていい。
守られているという感覚があれば、
未来への道は、
思ったより静かに開いていきます。
40代からの道は、
速さよりも、安心感。
今日も、
自分の歩幅で。

