日々の暮らしの中で、ふと感じることがあります。それは、昔は心が疲れた時にフィクションの世界に逃げ込むことが多かったのに、最近ではその温かさに少し物足りなさを感じるようになったこと。
若い頃、ドラマや映画に心を癒されることはとても多かった。物語の中で登場人物たちが抱える感情や、時には予想もできない展開に心を動かされていたこともあります。でも、歳を重ねるうちに、何だかその「物語の温もり」が心にしっくりこなくなってきました。
もちろん、フィクションの世界にも素晴らしいものはたくさんありますが、今はもっと「現実」を見つめたいという気持ちが強くなったような気がします。
現実に向き合うことで見えてきた、心地よい暮らし
40代になって、少しずつ自分の生活や心の変化に気づき始めました。仕事、家族、そして自分の体や心のこと—どれも大切にしなければならない現実。でも、その現実に目を向けることで、心地よい暮らしが作られていくことに気づいたのです。
逃げることなく、少しずつでも現実に向き合うことで、気づかないうちに心が軽くなり、少しずつ整っていく感覚がありました。無理にフィクションで癒される必要はない。今この瞬間の自分が感じることや、小さな変化を大切にすることで、心が静かに落ち着いていく。そんな気持ちの変化が、心地よい暮らしへと繋がっているのだと思います。
自分のペースで向き合うことの大切さ
現実に向き合うということは、決して難しいことばかりではありません。自分のペースで、無理なく受け入れていくことが大切なのだと感じています。時にはうまくいかないこともありますし、立ち止まりたくなることもある。でも、それも大切な一歩であり、必要な時間だと思うのです。
だから、無理に完璧にしようとせずに、少しずつ現実を受け入れながら、自分のペースで歩んでいければ、それが私にとっての心地よい暮らしなのだと思います。疲れた時は少し休んでもいいし、思うようにいかない時は素直に自分を許してあげること。それが、私の心を整えてくれる大切な瞬間です。
今日も、現実の中に心地よさを見つける
今日もまた、私は現実と向き合いながら暮らしている。少しずつ変わりゆく自分を感じながら、無理なく心地よく過ごしていくこと。それが今の私にとって、一番大切なことなのかもしれません。
フィクションが私に教えてくれることももちろんありますが、今は現実の中で、感じること、見つけることの方がずっと心地よく、充実しているのです。
この心地よい時間を大切にしながら、これからも自分のペースで生きていこう。少しずつでも、現実の中に心の豊かさを見つけていく。そんなふうに思えるようになった今、私はとても穏やかな気持ちで日々を過ごしています。