40代を過ぎると、体のちょっとした不調が気になり始めますよね。私も最近、左ひじの痛みが気になっていました。物を取るためにひじを伸ばした瞬間や、重たいフライパンを持ち上げるときに「ズキッ」と響くような違和感がありました。
日常の何気ない動作が積み重なって、少しずつストレスに感じることってありませんか?そんな時、以前から信頼している鍼灸の先生に相談しました。
初体験の“火鍼(かしん)”は想像よりずっと優しい
先生は「今回は火鍼でいきましょう」と即決。火鍼とは、金属の鍼を火で温めてから皮膚に刺す施術法です。温熱効果が加わることで、血流促進や慢性的な痛みに効果があるといわれています。
正直、ライターで鍼を炙るという話を聞いたときは「熱くないの?」と少し不安でした。でも実際に受けてみると、熱さや痛みはほとんどなく、短時間でスッと終わりました。数日後には左ひじの痛みが和らいでいるのを実感。しかし、ひじの奥に「芯」のような重だるさがまだ残っていました。
(※過去に指の水膨れの治療で火鍼を体験した際は、熱さと痛みを感じる局所的な刺激がありましたが、それも治癒のサインだったと先生に教わりました。)
新しい発見“平たい鍼”で筋をゆるめる
2週間後、さらにすっきりしたい気持ちから再び鍼灸院へ。すると先生から「今日は平たい鍼で筋を剥がしてみましょう」と提案されました。
“平たい鍼”?初めて聞く名前に興味津々。見せていただくと、先端が丸く尖っていなくて、まるで小さな剣のような形でした。
施術は不安もありましたが、始まると驚くほど優しい刺激でした。鍼が体内に入る感覚はあるものの、痛みはなく、まるで筋膜リリースのようにじわじわと筋肉の奥がゆるんでいく感じ。施術後は、ひじの痛みが明らかに軽くなり、日常生活での不快感が減っていました。
東洋医学の奥深さに触れる時間
火鍼と平たい鍼、この2つの手技を体験して強く感じたのは、鍼灸が「今の自分」に合わせて丁寧にアプローチしてくれること。決まったメニューをただこなすのではなく、体の声に耳を傾け、その時々で最適なケアを選んでくれる安心感があります。
40代以降は体の変化も大きくなるので、自分の状態に合わせた柔軟なケアが欠かせません。無理なく、自然な形で体が整っていく過程はとても心地よいものでした。
体の不調には多様な東洋医学の力を
鍼灸と聞くと「痛そう」「怖い」と思う方も多いかもしれません。でも実際には、深く静かな手当てであり、自分の体と対話する時間でもあります。
また、東洋医学には鍼灸だけでなく、温熱療法やツボ押し、気の流れを整える施術など、やさしく体を整える多様な方法があります。体調やライフスタイルに合わせて取り入れられるので、無理なくセルフケアを続けられるのも魅力です。
もし、ちょっとした痛みや不調でお悩みなら、鍼灸に限らず東洋医学の力を試してみてはいかがでしょうか?きっと、自然で心地よい暮らしへとつながる一歩になるはずです。
40代からの私時間は「自分と向き合うケア」から
40代からの体は、少しのサインを見逃さずに丁寧にケアしていくことが大切です。鍼灸や東洋医学の手法を取り入れながら、自分の体と心に優しく向き合う時間を持つことで、心地よい毎日を作っていきましょう。