40代を迎えてから、ふと鏡の前で気づく変化。
それが「白髪」の存在でした。
白髪って、なんとなく“老けた印象”になるような気がして、最初は白髪用マスカラでカバー、サロンで白髪も染まるカラーリングをオーダーするようになったり…。
けれど最近は、年齢を重ねた自分をもっと好きになれるような、“白髪とのつき合い方”を模索するようになりました。
この3年ほど、私が美容室で若い美容師さんに聞き続けてきた質問があります。
「あなたが白髪になったら、どうスタイリングしますか?」
20代の美容師さんたちから返ってきた、リアルな答え。
そこには、今どきの白髪スタイル事情と、ちょっと意外な共通点がありました。
圧倒的多数が「ブリーチしてカラーを楽しむ」派!
なんと、私が出会ったほとんどの美容師さんたちは口を揃えてこう答えました。
「ブリーチして、カラーを楽しみたいです!」
白髪を「隠す」ではなく、「活かす」スタイル。
黒髪と白髪の差をなじませるために一度明るくブリーチして、そこに寒色系やベージュ系など、おしゃれなカラーを重ねるという方法です。
これにより、白髪が伸びてきても目立ちにくく、全体的に透明感のある仕上がりに。
まるでグレイヘアを“アート”のように楽しむようなスタイルです。
「どうせなら、明るく・自由に・自分らしくいたい」
そんな前向きなマインドが印象的でした。
ハイライト派・暗めカラー派は、かなり少数
一方で、「白髪をぼかすためにハイライトを入れる」や、「暗めのカラーで落ち着かせる」といった回答は、意外にも少数派でした。
実際にハイライト派と暗めカラー派を選ぶ人はほとんどおらず、言及があったのはごくわずか。
「ブリーチを続けていたらアレルギー反応が出てしまい、最終的に暗めに戻した」という、
アナフィラキシーショックを経験した方の例が一件あった程度でした。
もちろん、全体を暗くまとめて白髪を隠す方法も王道ではありますが、
若い美容師さんたちの間では「白髪=ポジティブに楽しむもの」という捉え方が広がっているようです。
白髪との向き合い方は、“自分を楽しむ”ことから
白髪というと、どうしても「隠さなきゃ」「老けて見られたくない」といった気持ちが先に立ちます。
でも、今回のように若い世代からの声を聞いてみると、
「白髪をどう活かすか」を自然に考えていることにハッとさせられました。
正解はひとつじゃない。
◎ カラーを楽しむスタイル
◎ 地毛とのコントラストをぼかすハイライト
◎ しっかりカバーして安心感を得るダークトーン
どれを選んでもいいのです。
大切なのは、「白髪を隠す」のではなく、「今の自分にしっくりくる選択をする」こと。
そうすることで、髪とのつき合い方がもっと心地よいものに変わっていくはずです。
40代の髪と、これからの私の暮らし
「白髪になったらどうする?」
そう聞かれて、“ちょっと楽しみかも”と思えるようになったのは、
もしかしたら、自分の変化を受け入れられるようになったからかもしれません。
年齢を重ねることに、焦りや不安ばかりを感じていた頃より、
今のほうがずっと自由で、しなやかに暮らしている自分がいます。
髪の色も、生き方も、自分で選んでいい。
白髪があってもなくても、自分らしく。
40代からの私時間は、“髪”からも整えられる―
そんなことを実感しています。

