40代から学び直す“栄養の基本” 第4回:「脂質」は悪者じゃない — オイルの選び方で変わる“整う食”

③【食・オーガニック・健康食】

40代を迎えると、以前と同じ食事をしていても、
肌の乾燥が気になったり、気分が揺れやすくなったり、
疲労感が抜けにくくなったり…そんな変化を実感する場面が増えてきます。

そのたびに「食生活を整えなくては」と思いつつ、
脂質だけは“太るもの”“避けるもの”という古いイメージが残っていて、
つい控えめにしていました。
でも学び直してみると、脂質こそ40代女性の体と心に欠かせない、
とても重要な栄養素だということに気づいたのです。

今日は、私自身が見直して大きな変化を感じた
“脂質の選び方”についてお話しします。

脂質は怖くない。“何を選ぶか”が大切

脂質は、エネルギー源であるだけでなく
◎ ホルモンの材料
◎ 脳や神経を守る成分
◎ 細胞膜の材料
◎ 肌の潤いを保つために必要な成分

として、40代女性には特に欠かせない役割を持っています。

私が脂質を見直したきっかけは、
乾燥肌が悪化しやすくなったこと、そして更年期に近づくにつれ
“気持ちのブレ”が起こりやすくなったことでした。

そこで、まずは「量を減らす」のではなく、
“質の良い脂に置き換える” ことから始めました。
それだけで、体の内側からふわっと力が戻ってくるような感覚があり、
脂質の大切さを実感するようになったのです。

「良い脂」と「避けたい脂」の見分け方

脂質は大きく3つに分けられます。

① 飽和脂肪酸

肉・バター・乳製品などに含まれます。
摂りすぎは血流を低下させることもあるため、
“控えめに・質を選んで”取り入れることがポイントです。

② 不飽和脂肪酸

オリーブオイル、亜麻仁油、えごま油、ナッツ、青魚など。
40代女性が積極的に取りたい「良い脂」です。
特にオメガ3はホルモンバランスのサポートにも。

③ トランス脂肪酸

マーガリン、ショートニング、加工食品に多く含まれる脂。
血流の滞りや冷えにつながるため、できる限り避けたいものです。

40代からは、
「減らす」より「選び直す」
この意識が体をラクにしてくれると感じています。

オイルで変わる食卓。私の使い分け

◎ オリーブオイル

私の台所には必ずある“安心の一本”。
サラダ、炒め物、スープの仕上げ…万能で、
ポリフェノールが肌の乾燥ケアにも役立ちます。

◎ 亜麻仁油(オメガ3)

熱に弱いので、納豆やヨーグルトに数滴。
ホルモンバランスが揺らぐ日は、これを取り入れることで
気持ちの落ち着きを感じることが増えました。

◎ えごま油(オメガ3)

クセが少なく使いやすいので、スープの仕上げに。
ほんのひとかけでコクが出て、料理の満足度が上がります。

◎ ココナッツオイル

エネルギーとして使われやすいのが特徴。
朝のパンやお菓子作りに使うと、
満足感が上がるのに重くならないのが好きです。

“油を足す”のではなく、
“油を選ぶだけで体が整う”
そんな実感があります。

40代女性と脂質。ホルモンの味方になる栄養

40代から多くの女性が経験する、
・気持ちの揺れ
・急な疲労感
・肌の乾燥
・冷え

これらは女性ホルモンの変動と深く関わっています。

女性ホルモンは「脂質」を材料にしてつくられるため、
質の良い脂を適度に摂ることは
更年期を穏やかに過ごすためのセルフケアのひとつ
だと感じています。

私自身、脂質を意識して選ぶようになってから、
肌の調子や心の安定感が増し、
“潤いが戻ってきた”ような感覚がありました。

脂質を整えることは、“私を整えること”

若い頃は「油=太るもの」という思い込みがありました。
でも40代になった今、
油は量より質。選び方で体が変わる
ということを深く実感しています。

脂質は悪者ではありません。
むしろ40代の心と体の変化に寄り添ってくれる、大切な味方。

今日の食卓のオイルをひとつ見直すだけで、
暮らしがほんの少し軽く、やさしく整っていきます。

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