40代からの「整える暮らし」に、触れるケアを
「なんだか体が重たい」「気分が乗らない」
そんな曖昧な不調を感じたとき、
私はまず“自分に触れる”という時間をつくるようにしています。
40代を迎えてから、単なるマッサージではない「触れることで整える」感覚の大切さに、静かに気づき始めました。
それは、ロミロミを通して出会った“アウクア(Aukahi)”というハワイの考え方がヒントでした。
ハワイの経絡「アウクア」とは?
アウクアは、ハワイ版の“気の流れ”ともいえる概念。
東洋医学でいう経絡のように、体内を巡るエネルギーの通り道のことです。
この通り道に滞りが生まれると、心身に「詰まり」や「こわばり」といったサインが現れやすくなります。
ロミロミでは、このアウクアの流れを整えるために、“手”を使って体に語りかけていくのです。
「手」はエネルギーの導線。触れることで、内側に風が通る
手には、思った以上に大きな力があります。
ロミロミでは「手は祈りの道具」だとされ、
施術者の意識や感情までもが、手を通じて相手に伝わると考えられています。
実際に、肩や腕に軽く触れただけで、
「ほっとした」「深呼吸できた」という声を多くいただきます。
それは、手を使ってアウクアの滞りに“風を通す”ような感覚。
心と体の奥深くにまで、優しい変化をもたらしてくれます。
肩と腕を整えるセルフタッチ|自分の通り道に意識を向ける
肩や腕は、日常の中でとても負担がかかる場所。
気づけば硬くなり、巡りが滞りがちです。
そんなときにおすすめなのが、ロミロミのセルフタッチ法。
肩へのセルフタッチ
○ 肩にそっと手を添え、深呼吸
○ 肩甲骨の内側をやさしくなでる
○ 息を吐きながら、肩を後ろにゆっくり回す
腕へのセルフタッチ
○ 上腕から手首まで、撫で下ろすように軽くタッチ
○ 手のひらで腕を包み込み、静かに圧をかけてみる
○ 肘から手のひらへ、エネルギーが流れていく様子をイメージ
力を入れず、なによりも「やさしく触れる」ことがポイント。
自分をいたわる気持ちが、アウクアに自然と働きかけてくれます。
私の暮らしにある「手で整える時間」
忙しい日々の中でも、次のような“小さな習慣”を続けています。
◎ 朝起きたら、胸に手を当てて深呼吸
◎ 重だるさを感じた夕方、肩をそっとなでる
◎ 夜寝る前、腕全体を包み込むようにタッチ
手で自分を感じることで、
“内側の静けさ”が戻ってくる感覚があります。
体と心がつながり直すための、シンプルだけれど確かな方法です。
自分に触れること。それは整える最初の一歩
触れるという行為は、とても個人的で、深い行動です。
私たちは、日々たくさんの情報や刺激にさらされながら、
つい、自分の感覚や疲れに気づかなくなってしまいがち。
でも、「手」を通じて自分に触れることで、
滞っていたエネルギーが流れ始め、体も心も軽くなる瞬間があります。
ロミロミの智慧に触れるようになってから、
私は“触れることをためらわない”ようになりました。
肩に触れる、腕をなでる――それだけで、私という空間に静かな風が通り始めます。
あなたも今日、ほんの数分、自分に触れる時間をつくってみませんか?
それが、整う暮らしへの小さな入口になりますように。
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▷ Vol.7 ローカヒ=調和という生き方。ハワイが教えてくれた、心のバランス
▷ Vol.8“音”が整えるハワイ時間 ― 波音とチャントが心に響く理由
▷ Vol.10 自然とつながる暮らしが教えてくれたこと

