今日は、自然と向き合うことで心のあり方が少しずつ変わってきた私の体験について綴ります。
40代になってから、以前よりも「人と比べて疲れてしまうこと」が減ってきました。
それは、自然の中にある“完璧じゃない美しさ”に気づけるようになったからかもしれません。
「整いすぎた世界」に惹かれていた20代の私
若いころの私は、「整ったもの」が好きでした。
直線が美しいビル群、無駄のないデザイン、無機質な都会の景色。
そこにエネルギーや安心感を感じていたのだと思います。
完璧に見えるもの、正しく整っているものに惹かれていたのは、
もしかしたら自分自身も「完璧でいなきゃ」と無意識に思っていたからかもしれません。
でも、40代になった今、あの頃に心地よさを感じていた“均一さ”が、
少し息苦しいものだったと気づきました。
オフィスの窓から見えた、自然の小さな変化
そんな私の心に変化が訪れたのは、ふとした日常の一コマでした。
当時、東京・竹橋にあるオフィスで働いていた私は、
忙しい合間に、窓から見えるお濠の水面や街路樹に目を向けることが増えました。
風にそよぐ葉、静かに浮かぶ水鳥。
「こんな都会の中にも、自然ってあるんだな」と感じたとき、
どこかホッとしたんです。
そこから少しずつ、自然の“いびつさ”や“ゆらぎ”に癒されるようになっていきました。
自然の“不完全さ”が心にちょうどよかった
街路樹の葉の形がすべて微妙に違うこと。
同じ種類の花でも、色や咲き方がバラバラなこと。
若い頃なら「不揃いだな」と思っていたことが、
今の私は「だからこそ美しい」と感じます。
完璧じゃないから魅力的。
自然が教えてくれたのは、そんな価値観の転換でした。
人の「違い」も、自然のように愛せるようになった
自然の多様性に触れるうちに、
私は「人の多様性」も同じように受け入れられるようになりました。
● 考え方の違い
● 生き方の違い
● 感情の出し方の違い
以前は「なんでこの人はこうなんだろう」と思っていたことも、
今は「その人らしさなんだな」と、自然に思えるように。
違うからこそ面白いし、豊かさになる。
この気づきは、私の心をずいぶん軽くしてくれました。
40代からは“変化”も味方にする
そしてもうひとつ大きかったのは、
自然の変化を受け入れることで、自分自身の変化も肯定できるようになったこと。
年齢を重ねていくこと、
昔とは体調や気分が違ってくること。
そうした変化を「衰え」ではなく「深まり」として捉えられるようになりました。
今は、変わっていく自分を楽しめるようになっています。
自然に学んだ「比べない心」で、もっと自由に
完璧じゃなくてもいい。
誰かと同じじゃなくてもいい。
それよりも、自分にとって心地いい状態でいられることの方がずっと大切。
40代という節目で、
自然の多様性から“比べない心”を育ててもらったような気がします。
心が疲れた時は、自然を思い出して
もし最近、「人と比べてしまって疲れる」
「ちゃんとしなきゃと思ってしんどい」
そんな風に感じていたら、ぜひ一度、自然の中に目を向けてみてください。
同じ葉っぱなんて、ひとつもない。
でも全部、ありのままで美しい。
それは、私たちも同じ。
年齢も性格も、考え方も違っていいんです。
自然に学ぶことで、もっと自由に、もっと自分らしく。
そんな風に生きていけたら、40代はきっと心地よい時間になると思っています。