「第一のルール:損をしないこと。第二のルール:第一のルールを忘れないこと。」
― ウォーレン・バフェット
この言葉に出会ったとき、「損しない生き方って、なんだか守りに入ってるみたい」「もっとチャレンジしないと」と思ったのを覚えています。
でも40代になって、少しずつ「守ること」こそ、安心して進むための土台だと感じるようになりました。
“損しない”はケチじゃない。暮らしを整える選択
バフェットのこの名言は、投資の世界では常識のように知られています。
ですが、これは家計や人生、心の使い方にも当てはまる、普遍的な考え方だと私は思っています。
たとえば…
● 急な買い物で「使う予定じゃなかったお金」を失うとき
● 人の言葉に傷つき、感情を大きく消耗したとき
● 疲れて判断力が鈍り、大切な時間を無駄にしてしまったとき
こんなとき、心の中で「損したかも…」と感じたことはありませんか?
けれど実は、この“損しないこと”を意識するだけで、日々の選択がとてもクリアになっていくのです。
「損しないこと」は、守る力を育てるということ
「損しない」=「減らさない」という視点は、今ある資産やエネルギーを守るということ。
◎ 家計なら、使わなくていい出費を見直す
◎ 人間関係なら、不要なストレスを距離で調整する
◎ 健康なら、体を冷やさない・食べすぎないといった日々の選択
◎ 心なら、ネガティブ情報に過剰に反応しないメディアとの付き合い方
これらはすべて、「守る力」です。
若い頃は“攻め”が大事に思えたけれど、40代の今は「いかに減らさないか」「いかに消耗しないか」にこそ、安心感のヒントがあると感じています。
選ばない自由も、大切な選択
現代は、「知らないと損する」「やらないと取り残される」といったメッセージが溢れています。
だけど、“選ばない”という選択も、自分を守る大事な力です。
◎ わからない投資商品に手を出さない
◎ 心が疲れる人付き合いを続けない
◎ 忙しいときに予定を詰め込まない
「それ、やらないことにしました」と言えることは、自分の時間やエネルギー、心を丁寧に扱っている証拠。
しなやかな暮らし方は、「選ばない勇気」から始まることもあるのです。
小さな“守る選択”が、未来をつくる
私自身、40代に入ってから、見えないところで消耗していることが増えているのを実感するようになりました。
◎ 少し無理して付き合った会食
◎ 気になっていたけれど後回しにしていた出費
◎ 頭の片隅にずっとあった、保険や老後のこと
こうした“気づかない損”は、小さなストレスの積み重ねになります。
だからこそ、日々の中で「これは損にならないか?」と、自分に問いかけてみることが、未来の安心を守る力になります。
40代から始める「堅実さは、心を守る力」
「損をしない生き方」は、派手ではないかもしれません。
けれどそれは、自分を大切にする選択を、丁寧に重ねていく暮らし方です。
◎ 感情を無駄に消耗しない
◎ よくわからない選択を急がない
◎ 今ある暮らしに、感謝と手入れをする
バフェットのように、誰にも流されず、理解できる範囲で確実に歩む。
そんな生き方こそ、40代からの人生をしなやかに整えてくれると、私は信じています。
守ることは、弱さではありません。
それは、自分と大切なものを「育てていく力」なのです。