最近、ふと立ち寄ったスーパーで「オーガニック」や「無添加」と書かれたコーナーを目にすることが増えていませんか?
以前なら自然食品店やオーガニックスーパーまで足を運ばなければ出会えなかった食材たちが、今ではごく身近な場所に並ぶようになりました。
これは私たち40代以降の世代にとって、「選ぶことが暮らしになる」そんな時代が本格的に始まったということなのかもしれません。
健康志向の高まりと、変化する“食”の価値観
私たちが40代を迎える頃、体や心の変化を感じ始め、「何を食べるか」がこれまで以上に大切に思えてきた方も多いのではないでしょうか。
現代人のアレルギーやウイルスへの不安、生活習慣病の予防意識などが高まり、農薬や添加物をなるべく減らしたオーガニック食品に注目が集まるのは自然な流れです。
さらにここ数年で、「健康のために特別なことをする」のではなく、“ちょっといいものを、ふだんから”という考え方が広がりはじめました。
一般スーパーに広がる「ちょうどいいオーガニック」
これまでオーガニックといえば、
「難しそう」
「高そう」
「意識高い人のもの」
そんなイメージを持たれていたかもしれません。
でも最近では、価格も見た目もカジュアルで取り入れやすい商品が増えてきました。たとえば、
◎ スーパーの棚に“オーガニック認証マーク”がついた野菜
◎ 添加物不使用のナチュラルなお惣菜
◎ ノンカフェインのオーガニックハーブティー
…などが、気づかないうちに日常に溶け込み始めています。
これは、オーガニック食品の市場そのものが拡大し、流通やパッケージの工夫によって、より多くの人が選びやすくなってきたからです。
「選べる自由」が私たちにくれるもの
スーパーに行って、「あ、これも無添加なんだ」と気づけること。
家族のため、自分自身の体のために、「今日はこのお豆腐にしよう」と自然に選べること。
それは、知識やこだわりを持ちすぎなくても、“暮らしにちょうどいいやさしさ”が選択肢として目の前にあるということです。
また、小売業者や外食業界でも、素材にこだわった商品開発が進み、オーガニックや無添加の表示が当たり前になりつつあります。
これも、私たち消費者の選び方が少しずつ社会を動かしてきた証だと感じています。
海外の影響と、日本の“らしさ”
SDGsやエシカル消費など、サステナビリティを意識したライフスタイルは、世界中で関心が高まっています。
日本でも、フランス発のビオセボンのようなオーガニックスーパーの成功モデルが影響を与え、全国の小売業者が新たな取り組みを始めています。
同時に、「味噌」「ぬか漬け」「出汁」など、日本独自の発酵文化や郷土の知恵にも再び注目が集まっているのも嬉しい流れ。
伝統と今の暮らしが交差するなかで、オーガニックや無添加という選択も“自分らしいバランス”で楽しめる時代になってきました。
自分の“ちょうどいい”を見つけていく
完璧を目指さなくても大丈夫。
「今日はちょっと無添加の出汁にしてみよう」
「この野菜、オーガニックだけど意外と手ごろだな」
そんな小さな“選ぶ”の積み重ねが、心地よい暮らしへとつながっていきます。
40代からの私時間は、「自分の体と心にとって、ちょうどいいものを選ぶ」ことで深まっていく気がします。
これからも日々のスーパーでの選択肢が広がっていくことに期待しながら、
“ふだんの中にある、ちょっといい選び方”を、楽しんでいきたいですね。