40代からの“整える参拝記” — ご利益別にめぐる、私の神社時間①

②【生き方・考え方】

【第1回】商売繁盛を願う私の“整う参拝旅” ― 40代から見つけた、働く自分への小さなごほうび

40代になってから、「働く」ということが、以前よりもずっと“自分ごと”になりました。
体力の衰えを感じたり、心が揺らぎやすくなったりする一方で、確かな経験を積んできたことで、仕事との向き合い方も落ち着いてきた気がします。

そんな私の“心の支え”になっているのが、毎週のように通う神社参り。
学生時代、京都の某神社で巫女のアルバイトをしていたこともあり、神社は私にとって特別な場所。
静かな空気に触れるだけで、内側のざわつきが整っていく—そんな感覚があります。

このシリーズでは、王道の神社と、地域で大切にされてきた個性的な神社をあわせて、ご利益別にご紹介していきます。
第1回のテーマは「商売繁盛」。
働く私たちをそっと見守ってくれる、4つの神社をご紹介します。

伏見稲荷大社(京都)

商売繁盛といえば、やはりここ。

全国に3万社あるといわれる稲荷神社の総本宮。
朱色の千本鳥居は、何度通っても「今日を上向きにしてくれる」そんな力を持っています。

参拝道は少し長いですが、歩くことで心も整理され、不思議と“前向きスイッチ”が入るのが伏見稲荷の魅力。
仕事で迷いがあるときほど、足を運びたくなる場所です。

今宮戎神社(大阪)

「えべっさん」で親しまれる、商人の息災を祈る神社。

毎年1月の十日戎には、福笹を求める参拝者で境内が埋まるほど。
「商売繁盛で笹持ってこい!」の掛け声を聞くだけで、気持ちが明るくなるパワフルな神社です。

大阪らしい活気と、神社らしい静けさが共存しており、
「がんばるぞ」と背中を押してほしい日に訪れたい一社。

大山阿夫利神社(神奈川)

雨乞いの山として長く信仰されてきた、“商売の繁栄”を祈る静かな社。

関東在住の方でも知らない人が多い、少しマニアックな神社。
古来より“雨降山(あふりやま)”として、五穀豊穣や商いの繁栄の祈りが捧げられてきました。

ケーブルカーで向かう山の上の境内は、空気が澄み切っていて、
忙しい日常の喧騒を軽やかに手放せる場所。

真面目に働く人をそっと応援してくれる、そんな静かなあたたかさがあります。

竹駒神社(宮城)

東北の三大稲荷と言われ、商人にひそかな人気を持つ神社。

お稲荷さんとしての格式だけでなく、
境内の落ち着いた雰囲気が、「じぶんのペースで働いていいよ」と優しく語りかけてくれるような場所。

派手さはありませんが、丁寧に積み重ねる努力を守ってくれる—
そんな“誠実な仕事の神様”という印象があります。

40代の私が、商売繁盛の神社を巡る理由

40代になると、
「もっと稼ぎたい」よりも、
「無理なく働き続けたい」
という願いに変わっていく方が多いのではないでしょうか。

私自身も、仕事における優先順位が変わってきました。

・自分の体を大切にしながら働きたい
・心が壊れないように調整したい
・丁寧に積み重ねた努力を、大切に育てたい

そんな願いを、そっと神様に預ける時間が、私の“整う週末”になっています。

商売繁盛の神社は、単に「お金のご利益」だけではなく、
働く私たちの心を整えてくれる場所 でもあるのだと思います。

もし今、仕事で少し立ち止まっている方がいたら、
ひとつの神社に足を運んでみてください。
きっと、自分の中で眠っていた“踏み出す力”に気づけるはずです。

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