日本の神々と日常の知恵 Vol.14 ― 猿田彦大神に学ぶ「道をひらく力」|40代からの選択に迷わないために

②<日本の神々シリーズ>

40代になってから、「人生の選択」がますます重く、そして繊細になってきたと感じることがありませんか?

仕事、住まい、家族との関係。
どれも日々の延長線にあるようでいて、ふとしたタイミングで「このままでいいのかな」と立ち止まりたくなる瞬間があります。

進むべき道が見えなくなると、心も揺らぎます。
そんなとき、そっと思い出したいのが、“道を開く神様”・猿田彦大神(さるたひこのおおかみ)です。

猿田彦大神とは?

― 自分の道を、自分で歩く力をくれる神

猿田彦大神は、日本神話に登場する“導きの神”。
天照大神の孫・瓊瓊杵尊(ににぎのみこと)が地上に降臨する際、その先導役を担ったことで知られています。

この神話から、「道開き」「人生の岐路での導き」「新たな始まり」の象徴とされ、全国各地の神社で信仰されています。

特徴的なのは、「どの道が正解か」ではなく、「自分が選んだ道を信じる力」を与えてくれる存在であること。
迷ってもいい。怖くてもいい。
大切なのは、「進む」ことそのものなのだと、そっと背中を押してくれる神様です。

迷いや不安に揺れるとき、必要なのは“静かな勇気”

40代は、周囲の目や期待よりも、自分の本音と向き合う時期。
それは、自分にしかわからない“本当の答え”を探す旅のようなものかもしれません。

でも、その本音の声は、時にとても小さく、聞こえにくいもの。
外の情報や他人の意見に触れるほどに、余計に迷ってしまうこともありますよね。

そんなときは、猿田彦大神に見守られているような気持ちで、こう問いかけてみましょう。

「私は、どう生きたいのだろう?」
「どんな道なら、自分らしくいられるだろう?」

答えはいつも、自分の中にあります。
そしてそれを信じる“静かな勇気”こそが、人生の道をひらいていくのです。

日常に取り入れる「猿田彦大神のエッセンス」3つ

猿田彦大神の教えは、神社だけでなく、日々の暮らしの中でも感じることができます。
私が実践している、小さな「道開き習慣」をご紹介します。

① 朝に“今日の道しるべ”をつくる

毎朝1分でいいので、「今日どう過ごしたいか」を問いかけてみます。
・穏やかに過ごしたい
・集中して仕事に取り組みたい
・誰かにやさしく接したい

そんな小さな意志が、1日の舵取りになってくれます。

② 迷ったときこそ、静かな時間を持つ

答えを急がず、まずは心を静かに整える。
・ノートに気持ちを書き出す
・ハーブ茶を飲んで深呼吸する
・好きな香りでリラックスする

“静けさ”が生まれたとき、直感の声が聞こえやすくなるから不思議です。

③ 自分の選択を信じて、育てる

決断に自信が持てなくても大丈夫。
「この選択を、自分らしく育てていこう」と思えることが、何よりの道開きになります。
選んだ道を愛する力。それもまた、猿田彦大神からの贈り物かもしれません。

人生に迷ったとき、“自分の道”を思い出す

選択に正解はありません。
でも、「これが私の道」と思える感覚は、40代を生きる私たちにとって何より大切な“コンパス”です。

◎ 誰かの意見よりも、自分の本音を信じること
◎ 完璧を求めず、今できる一歩を大事にすること
◎ どんな道でも、自分が決めたならそれが最善になると信じること

猿田彦大神は、そんな“生きる姿勢”を教えてくれる神様です。

あなたが今、どの道に立っていたとしても、
その道が“あなたにとっての正解”になりますように。

そして何より、自分を信じて歩むその一歩一歩が、これからの人生をしなやかに拓いてくれますように。

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