毎日コーディネートをやめて整った!40代女性が実践する“選ばない”暮らし

ライフスタイル

毎朝の服選びが、なんとなくしんどいと感じるようになったのは、40代に入ってからのことでした。
若い頃は、季節の変化やその日の気分に合わせて「今日はどれを着ようかな」と選ぶのが、ささやかな楽しみでした。
でも、今はその時間が少しだけ重く感じるようになってきました。

「また今日も悩んでいる…」
「服はたくさんあるのに、なんだか決まらない」
「今日は誰に会うんだったっけ?」

そんなふうに、毎朝の“たった5分の迷い”が、意外と心をざわつかせていることに気づいたんです。

「服を選ばない」という選択肢

そんな時にふと思い出したのが、芸人のヒコロヒーさん。
テレビでよく見かけるのは、カラフルなセットアップに馬蹄形のネックレスという、どこか印象的で凛とした衣装スタイルでした。
派手さがあるのに、不思議と浮かない。毎回似たような装いでも、そこには芯のようなものがあって、「服に振り回されていない人」の潔さと美しさを感じたのです。

それを見てふと、「私も“服を選ばない”暮らしにしてみたら、どうなるだろう」と思うようになりました。

私が選んだのは、ベーシックカラーの3着だけ

真似したとはいえ、私の場合はもっと控えめで現実的。
選んだのは、黒・紺・グレーのベーシックカラーのセットアップ。
春夏は裏地のない薄手のものを、秋冬は裏地付きで少し厚みのある素材を選んでいます。

この3色があれば、仕事にも外出にも困りません。
アクセサリーは最小限。靴やバッグを変えることでわずかに雰囲気を調整する程度です。
「今日の服をどうするか」と考える時間がなくなるだけで、朝のスタートが静かで、整うものになりました。

「選ばない」ことで、心に余白ができた

服を選ばないことで得られたのは、「手間が減った」ということ以上に、余計な判断をしなくてよくなった安心感でした。
一日を通して、小さな判断の積み重ねに疲れることが減り、気づけば気持ちにも少し余白ができるように。

服を褒められる機会は確かに減ったかもしれません。
でも、「今日も自然体ですね」と言われることが増えたのは、私にとってうれしい変化でした。

スティーブ・ジョブズも、でも私は私

アップル創業者のスティーブ・ジョブズも、毎日同じ黒のタートルネックとジーンズを着ていたことで知られています。
その理由は、「小さな決断に脳のリソースを使いたくなかったから」。
彼にとっては、創造的な仕事にエネルギーを集中させるための工夫だったそうです。

一方で、私の場合はそこまでクリエイティブな仕事をしているわけではありません。
でも、日々の暮らしの中で“考えること”はとにかく多くて、気づくと頭の中はいつも何かでいっぱい。

だからこそ、「服くらいは悩みたくない」というのが正直な気持ち。
ジョブズのように創造力を発揮するためではなく、“疲れすぎないため”の整え習慣として、私は服を選ばないスタイルを続けています。

自分に合った「整える服」は、心をまっすぐにしてくれる

40代になってから、「変える」よりも「定める」ことの安心感に、少しずつ気づき始めました。
毎日ちがう自分を演出することよりも、「いつも通りの自分」でいることの穏やかさが、今の私には心地よく感じられます。

服にこだわることが悪いのではなくて、
“こだわらなくて済む”スタイルが、私には合っていたということ。

これからも、ベーシックな3着のセットアップとともに、
静かでちょうどいい毎日を、丁寧に重ねていきたいと思っています。


自分らしい“整える暮らし”は、派手ではないけれど、静かに心を支えてくれます。
「今日、何を着るか」で悩んでいる方へ。服を選ばない暮らし方も、ひとつのヒントになるかもしれません。

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