第10章:記憶は「整理」で深まる。試験1か月前から始める、私の“覚えるノート”習慣
資格試験の勉強を進めていると、ふと立ち止まってしまう瞬間があります。
「この年齢で、本当に全部覚えきれるのかな…?」
40代の今、若いころのように記憶力に頼るだけでは通用しないと感じることも。でも、あきらめるにはまだ早い。だから私は、学び方そのものを少し変えてみることにしました。
これまでの記事でお伝えしてきたのは、「構造を理解する」「過去問で出題傾向を掴む」といった“読む力”を鍛える方法。でも、実際の試験では、やはり「思い出せること」も大事です。
そこで取り入れたのが、“覚えるノート”という存在。
試験1か月前から作り始める、私の「記憶の整え方」です。
丸暗記ではなく、“思い出す”ためのノート
このノートは、いわゆる「まとめノート」とはちょっと違います。
きれいに仕上げるのではなく、自分がつまずいたポイントや忘れがちな数字・制度を、簡潔に整理するだけ。
私が書き留めているのは、たとえばこんな内容です:
◎ 毎回うっかり間違える法律の条文や数字
◎ 似ていて混乱しやすい制度や用語の比較表
◎ 過去問で何度もつまずいたキーワード
◎ 法令・制限・税分野の頻出項目の整理 など
まさに、自分専用の“弱点集”。
試験直前の焦りを和らげる、心のお守りのような存在です。
大切なのは、記憶の「引き出しやすさ」
このノートで一番重視しているのは、「見たときにすぐ思い出せること」。
◎ 重要な数字に赤ペンでマーク
◎ 似ている項目は表にして並べて比較
◎ 覚えづらい言葉には語呂合わせやイメージを書き添える
紙に手書きでまとめていくと、自然と記憶にも残りやすくなりますし、短時間で“引き出せる力”を整えていく感覚があります。
思い出す練習こそが、大人の記憶法
40代になると、「とにかく覚える」より、「いかに思い出すか」が鍵になります。
たとえば…
◎ 朝のスキマ時間に、ノートを見ずに問題を1問だけ解いてみる
◎ 夜寝る前に、ノートの1ページだけサッと見直す
◎ 週末にノート全体をパラパラと復習して記憶を“上塗り”する
こうした小さな積み重ねが、自信と安定感を育ててくれるのです。
1か月前に始める「記憶の仕上げ」
「覚えるノート」は、試験1か月前に作り始めるのが理想的です。
それまでにインプットと過去問演習をある程度進めておくことで、「自分が覚えにくい部分」が自然と見えてきます。そこからは、“記憶の仕上げ期間”です。
焦らず、でも丁寧に。
自分の苦手と向き合いながら、試験当日に頼れる“記憶の土台”をつくる時間になります。
40代の「整える力」が合格を支える
若いころに比べて、記憶に時間がかかると感じるかもしれません。
でも、40代には「選び取って整理する力」があります。
◎ どこが重要なのかを見極める力
◎ 必要なことだけを残してまとめる力
◎ 過去の経験を活かして学びを深める視点
この力を活かせば、無理な丸暗記に頼らなくても、効率よく記憶を整えることができます。
「覚える」ではなく、「備える」ためのノート
◎ 試験1か月前から「記憶の仕上げ」を始める
◎ 自分専用の“つまずきポイント”だけを整理する
◎ 見返してすぐ思い出せるように、視覚的に工夫
◎ 記憶より“整える力”を味方に
試験直前に、心強い味方になってくれる「覚えるノート」。
40代の学びは、無理をせず、でも確実に前進すること。
資格を取得した今も、心地よい学びのリズムが、私の暮らしを整えてくれています。