40代に入ってから、私は暮らしの中で「足すこと」より「引くこと」に目を向けるようになりました。
やりたいこと、やるべきこと、気になること…
情報もモノも人間関係も、何もかもが溢れている現代で、
ふと、こんな疑問が湧いてきたのです。
「本当に、全部必要?」
若いころは、がんばればなんとかなると思っていました。
でも今は、心や体の声に耳を澄ませながら、「やらないこと」を決めることで、ようやく見えてくるものがあると感じています。
私が決めた「しないこと」
私が最初に手放したのは、人との比較です。
SNSを開けば、誰かの素敵な暮らしが目に入る。
「私も、あんなふうにできたら」と思ってしまう自分もいます。
でも、その感情が続くと、自分の暮らしが色あせて見えるようになるんですよね。
だから私は、「比べない」ことを意識的に選びました。
誰かと同じじゃなくてもいい。
“自分にとって心地いいかどうか”が、いちばん大切。
他にも、
◎ 無理に予定を詰めない
◎ 嫌われないように、自分の気持ちを押し込めない
◎ 「いつも完璧」を目指さない
そう決めただけで、気持ちがとても軽くなりました。
私が大切にしたい「すること」
“しないこと”を決めたあと、ぽっかり空いた時間に
「じゃあ、自分は何をしたい?」と静かに問いかけてみました。
私が始めたのは、自分を感じる小さな習慣です。
◎ スマホを置いて湯船に浸かる時間
◎ 天気のいい朝に、外の空気を感じながら深呼吸すること
◎ “今日はどんな気分?”と自分に声をかけること
それは誰にも見せない、ちいさな時間。
でもその積み重ねが、心を整えてくれる「芯」のように感じられるようになりました。
年齢を重ねることで、変わっていくのは見た目だけではなく、内面も同じ。
「私らしくいたい」という気持ちを、暮らしの中でどう形にするか。
そのヒントが、“すること・しないこと”の選び方にあるのかもしれません。
選びながら暮らすことで、人生が整っていく
“全部やろうとしない”という選択は、決して諦めではありません。
むしろ、自分の人生を大切にするための、前向きな整え方です。
忙しすぎる日は「今日はしない」って決める
気持ちが乱れる日は「深呼吸することだけする」
そんなふうに、自分の中にある「本当の望み」に寄り添いながら、暮らしを組み立てていく。
それは、40代だからこそできる、やさしくて芯のある生き方だと思うのです。
40代からの“整え方”は、自分を選び直すこと
40代は、まだまだ人生の途中。
でも、一度立ち止まって、「どう暮らしたいか」を見つめ直すには、ちょうどいい時期です。
手放すことで、見えてくるもの。
選び直すことで、整っていく日々。
これからも私は、足し算ではなく、
「引き算の美しさ」で暮らしを整えていきたいと思っています。