〜飲んで整える私時間〜
心身を癒し、ほっと一息つけるハーブティーに最適なハーブたち。花言葉と効能、飲み方を紹介。
40代になって、自分の時間の質をより丁寧に選ぶようになりました。
誰かに合わせて過ごす時間も大切だけれど、
「私はどうしたいのか」「本当は何を求めているのか」と、
自分自身と向き合う静かな時間が、とても貴重に感じられるようになったのです。
そんな日々の中で、そっと寄り添ってくれたのが、スイートバイオレットというハーブでした。
可憐な紫の花は、どこか少女の頃の記憶を呼び覚ますようで、
ハーブティーにすると、ふんわりと甘くやさしい香りが、心をそっとほどいてくれます。
まるで、「今のままのあなたで大丈夫」と語りかけてくれるような、そんな安心感があるのです。
スイートバイオレット(Sweet Violet、学名 Viola odorata)はスミレ科の多年草で、
春先に小さく可憐な紫色の花を咲かせます。古くから薬草や香料として用いられ、
その繊細な甘い香りは、ヨーロッパでは“愛と謙虚さ”の象徴とされてきました。
ハーブティーにすると、香りのやさしさに加え、からだにもうれしい働きがたくさんあります。
特に女性のからだや心に寄り添う作用が多く、「植物のやさしい処方箋」のような存在です。
花言葉「無邪気な愛/つつましい幸福」に込められたメッセージ
スイートバイオレットの花言葉は、「無邪気な愛」「つつましい幸福」。
40代になって、物事を冷静に見つめられるようになった一方で、
いつしか「本当に望むこと」や「小さな幸せ」に蓋をしてしまっていることもあるかもしれません。
スイートバイオレットの香りは、そんな心の奥にそっと手を差し伸べて、
「あなたの中のやさしさや願いは、まだここにあるよ」と、静かに思い出させてくれる気がします。
無邪気な愛は、肩肘張らないまっすぐな想い。
つつましい幸福は、誰かと比べず、今あるものに感謝できる心。
バイオレットは、その小さな幸せをすくい上げ、包み込んでくれるようなハーブです。
整える効能と飲み方のポイント
スイートバイオレットには、心とからだをやさしく整える、さまざまな働きがあります。
◎ 肉体面での効果
抗炎症作用:肌の赤みや炎症を抑え、敏感肌や吹き出物にやさしく作用します。
鎮痛効果:特にPMS(月経前症候群)や生理痛の緩和に役立つとされます。
呼吸器系のケア:咳・喉の痛み・気管支炎に。去痰作用もあり、風邪の初期にもおすすめ。
利尿・緩下作用:むくみや便秘気味のときにも、からだの巡りをサポートします。
口内炎のケア:うがいに使うと口腔内のトラブルにも。
◎ 感情面での効果
リラックス効果:ストレスや不安感をやわらげ、心を穏やかにします。
緊張や恐れをほぐす:繰り返す心の緊張を、やさしくほどいてくれる。
安眠サポート:心身をリラックス状態へ導き、深い眠りを促します。
気分の高揚:落ち込みやすい時期に、明るさや希望を取り戻すサポートに。
◎ 飲み方
① ドライのスイートバイオレット(花または葉)を小さじ1杯程度ティーカップへ。
② 熱湯(約90℃)を注ぎ、3〜5分蒸らす。
味が淡く感じるときは、ハチミツやレモンを加えると、香りが引き立ちます。
カモミールやレモンバーム、ローズなどとのブレンドも相性よい。
まろやかな香りとほんのり甘さのある風味は、心をやさしく包み込んでくれます。
願いをあたためる私時間
私たちの心には、形にならない小さな願いや、
誰にも話していない想いがたくさんあるものです。
無理に叶えようとしなくてもいい。
まずは「その願いがここにある」と、自分が気づいてあげること。
その静かな時間が、心に灯をともすのだと思います。
バイオレットティーを一口、また一口と味わいながら、
今の自分の声に耳を澄ませる。
そんな時間を、どうか忘れずにいたいと思います。
40代からの“願い”を育てるハーブ
バイオレットティーは、ただの健康習慣ではありません。
それは、「私をいたわる、静かな儀式」のようなもの。
誰かのために過ごす日々の中でも、
ほんの5分でもいい、自分のために淹れたお茶をゆっくり味わうこと。
そして、「今の私が何を望んでいるのか」にそっと目を向けること。
願いは、すぐに形にならなくてもいい。
大切なのは、信じることをやめないこと。
その灯は、いつか私自身の道を照らす光になるから。
スイートバイオレットの香りとともに、
未来の私へ、やさしく手を伸ばしてみませんか。
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