40代に入ってから、「やらなきゃいけないこと」が暮らしの中に静かに積もってきたように感じています。
家族のケア、仕事、自分の健康管理……どれも大切なことばかり。でもその分、自分に関する手続きや雑務は、どうしても後回しにしてしまうことが増えました。
「急ぎじゃないけど、ずっと気になっていること」
それが私にとって、暮らしの中の“手続きごと”でした。
「後回し」にしていた自分のこと
たとえば、使っていないクレジットカードや銀行口座の解約。
そして、今回ようやく完了できた宅建士登録の手続きもそのひとつです。
実は、登録実務講習を修了してから、半年以上が経っていました。
必要書類が多く、平日にしかできない申請も多い。
「今じゃなくても大丈夫」という気持ちがどこかにあって、いつの間にか手つかずのまま時間が過ぎていたのです。
けれど、心のどこかでずっと気になっていた。
“やっていない”という感覚が、小さなストレスとなって心の余白を削っていたのだと、ある日ふと気づきました。
一歩ずつ、手放すように進める
そんな私が取り入れたのが、「タスクを小さく分けて、見える化する」方法です。
まずは、Googleカレンダーに「〇〇を取り寄せる」「この書類を準備する」と予定をブロック。
大きな手続きを“1日で片づける”のではなく、3〜4日に分けて進めることを前提に計画を立てました。
同時に、Google KeepなどのToDoリストアプリに、細かな手順をリスト化。
たとえば宅建士登録では、
□ 登記されていないことの証明書を申請する
□ 証明写真を準備する
□ 戸籍抄本・住民票・身分証明書を取りに行く
□ 都庁に行く予定を立てる
など、“手間”として漠然と感じていたことを、行動の単位までほどいて言葉にするだけで、自然と心のハードルが下がっていきました。
アナログ管理で、実感も手に入れる
デジタルと並行して、私はクリアファイルとA4の紙と付箋を使ったアナログ管理もしています。
1枚のA4用紙をクリアファイルに挟み、それぞれの手続きの必要事項やメモを付箋に記して可視化。紙の表に貼る。
完了したタスクは、紙の裏側に貼り替えることで、「できた」という実感を残せるようにしました。
この“視覚的な達成感”は、40代になってからとても心に響くようになったもののひとつです。
数字や期限ではなく、「ちゃんと進んでる」という感覚を大切にしたかったのかもしれません。
都庁での登録を終えて、少しだけ肩の荷が下りた日
こうして、ようやく必要書類がそろい、先日、都庁へ宅建士登録に行くことができました。
半年以上先延ばしにしてきた手続きが終わると、ほんの少しだけ、自分を取り戻せたような気持ちになりました。
家族のことも大切。でも、自分のことを後回しにしすぎると、どこかでバランスが崩れてしまう。
「やらなきゃ」と思いながら放置しているものを一つ終えることで、暮らしの呼吸が整ったような気がします。
私のペースで整える、自分まわりのこと
40代の暮らしには、焦りや不安が顔を出す日もあります。
でも、自分にしかわからない「やっておきたいこと」を、少しずつでも前に進めることが、心の土台をつくってくれる。
完璧じゃなくていい。1日1タスクでもいい。
自分のペースで、「後回しにしていたこと」にそっと向き合っていく—それもまた、大切な“私時間”の一部なのだと思います。