40代から学び直す“栄養の基本” 第5回:ビタミンの力 — 体の調子を“そっと整える”微量栄養素たち

④【美容・健康】

40代に入り、「なんとなく調子が整わない日」が増えました。
肌のくすみ、疲れの抜けにくさ、気分の揺れ…。
どれも小さな変化なのに、積み重なると心にも影響してくるものです。

そんなとき、ふと気づいたのがビタミンの存在でした。
エネルギーの元になるわけでも、劇的な変化があるわけでもない。
それでも、体の働きを静かに支えてくれる“名脇役”のような栄養素。

学び直してみると、40代のゆらぎやすい体に寄り添ってくれる理由が、少しずつ見えてきました。

ビタミンは体を“そっと整える”微量栄養素

ビタミンは、ごくわずかな量で体の機能を整え、
代謝・免疫・肌のターンオーバー・メンタルの安定など、
日々のコンディションに深く関わっています。

40代になると、ストレス・紫外線・加齢による代謝の低下などで、
ビタミンの消費が若い頃より増えると言われています。
「いつもと同じ食事なのに、なんとなく不調が続く…」と感じる背景には、
こうした変化が隠れていることも。

だからこそ、意識的に“やさしく補う”ことが大切になってくるのだと思います。

水溶性と脂溶性。知っておきたいビタミンの違い

◎ 水溶性ビタミン(B群・C)

・疲れやすさやストレス対策を支える
・肌の透明感やすこやかさをサポート
・体に蓄えられないので「こまめに補給」が基本

特に40代の私たちにとって、B群とCは“日々の相棒”のような存在。
果物や野菜を一品足すだけで、体の軽さが変わる日もあります。

◎ 脂溶性ビタミン(A・D・E・K)

・油と一緒にとると吸収率がアップ
・肌の乾燥ケアやホルモンバランスのサポートに関わる
・不足すると気分の落ち込みを感じやすくなることも

40代は日照時間や生活リズムの影響を受けやすいため、
特にビタミンDの意識が心の安定につながると感じています。

肌・疲労感・メンタルとビタミンの関係

私自身、ビタミンを意識するようになって感じた変化があります。

・季節の変わり目でも肌が落ち込みにくくなった
・疲れが翌日に残りにくくなった
・理由のない不安やざわつきが軽くなった

もちろん、劇的に変わるわけではありません。
でも、小さな積み重ねが“なんとなく不調”をやわらげてくれるような、そんな感覚があります。

40代は「整える」よりも、「乱れをやさしく受け止める」栄養が必要なのかもしれません。

旬の野菜と果物で“自然に補う”工夫

サプリに頼りすぎるのではなく、できれば食事から取り入れたいもの。
私が意識しているのは、とてもシンプルです。

・色の濃い野菜をひとつ足す
・朝に果物を少し取り入れる
・サラダにオリーブオイルを少量かける
・旬のものを選ぶ

旬の食材は、その時期の体が必要とするビタミンを多く含んでいると言われます。
季節に沿った食べ方は、体にも心にも無理がなく、続けやすいのが魅力です。

ビタミンを意識することは、私をいたわる時間になる

40代の体は、若い頃とは違うリズムで生きています。
頑張るだけでは追いつけない日も増えていく。

そんなとき、小さな一皿や果物ひとつが、思いがけず調子を支えてくれることがあります。

ビタミンを補うことは、
“今日の私をやさしく整える”というセルフケア。
忙しい日々にふっと余白をくれる、ひとつの習慣です。

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