スケジュール、家の中、頭の中…何かが“空いていないと不安”という思いに追われていませんか?
忙しさが美徳だとされる社会の中で、「余白」があることを怖がる私たち。
詰め込むことが当たり前になってしまうと、心も体も息苦しさを感じ始めるのです。
この三部作の最終回では、「余白」を取り戻すことが、40代からの暮らしをどう整えてくれるかを、私の経験とともにお話します。
なぜ“空白”が怖いのか
私たちはしばしば、“何かをしていない時間”を無駄だと感じがちです。
「時間がある=やることがない=怠けている」という図式。
でもその“空白”は、実は心のゆとりや再生のためのスペースです。40代になってこそ、ただ“そこに在る”時間を受け入れることが、自分自身を整える土台になります。
「詰めすぎ」が整わない理由
予定がギッチリ詰まっていると、頭の中は常に先を見て、心が追い立てられているような感覚に。
睡眠の質が落ちたり、小さな幸せに気づけなかったり。
詰め込むことには効率や達成感がある反面、疲れの蓄積や気づきの欠如をもたらすことがあります。整える暮らしとは、ただタスクをこなすのではなく、“余白”を持って、自分を感じる時間を持つことなのです。
余白があると、暮らしは深くなる
余白があることで、物事を味わったり、見たり感じる余裕が生まれます。
◎ コーヒーを飲む時間
◎ 空を眺める時間
◎ 思い出す日の写真を手に取る時間
そうした“間”があることで、暮らしの深み、日々の静けさが感じられるようになります。
予定を“あえて”空ける勇気
では具体的にどうやって余白を作るか。私が実践している方法をいくつかご紹介します。
◎ 週に一度、予定を一つ減らす日を設ける。何も予定を入れない時間を確保する。
◎ 朝や昼、5〜10分間は何もせずにぼんやりする時間を取る。
◎ 思考の余白として、メモやノートを使って雑念を書き出すことで頭を“からっぽ”にする時間をつくる。
◎ 家の中で「物の余白」を作る:ものを減らす、収納を見直す、視線が落ち着くスペースを保つ。
40代の心が整う、静かな時間の過ごし方
余白を恐れずに持った結果、私は静かな時間を意図的に過ごすようになりました。
好きな音楽を小さく流す、香りのよいお茶を淹れて窓の外を眺める。
布団やソファでただ休む。光や風を感じる。
そうした“静けさ”の時間が、心のざわつきを落ち着け、思考や感情の整理を助けてくれます。心が整ってくると、小さなことにも感謝が増え、日常が豊かに見えてくるのです。
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