40代に入ってから、冬になると
肌の乾燥がなかなか改善しなかったり、
喉がイガイガしやすくなったり、
空気の乾きに体が敏感になったと感じるようになりました。
加湿器を使い、スキンケアを重ねても、どこか追いつかない感覚。
そんなとき、薬膳の視点で教わったのが、「冬の乾燥は、体の内側の潤い不足」という考え方でした。
寒さと乾燥が同時に進む冬は、体を温めるだけでなく、潤いを守り、補うこともとても大切。
今回は、40代の肌・喉・呼吸をやさしく支える「潤いの薬膳」についてまとめます。
冬は“潤い”が消耗しやすい季節
薬膳では、乾燥は「肺」を弱らせやすいと考えられています。
肺は、呼吸だけでなく、皮膚や粘膜の潤いとも深く関係する臓器。
40代になると、
・体の水分保持力が落ちる
・代謝の変化で潤いが巡りにくくなる
・冷えと乾燥が同時に進む
こうした理由から、冬は特に「潤い不足」の影響が表れやすくなります。
◎ 肌荒れが続く
◎ 喉が乾きやすい
◎ 空咳が出やすい
◎ 髪や肌のツヤが減った気がする
これらは、体の内側から潤いを補いたいサイン。
外側だけでなく、食事から整えることが、40代にはとても理にかなっています。
肺をいたわる「潤いの薬膳」
冬の薬膳では、温めながらも、乾かしすぎないことが大切です。
ここで活躍するのが、肺を潤す食材たち。
◎ みかん
体の乾きをやさしく潤し、喉や呼吸をサポートする果物。
常温で取り入れると冷やしすぎず、冬の潤いケアにも使いやすくなります。
◎ れんこん
肺を潤しながら、血の巡りも支える根菜。
シャキシャキした食感は、気の流れを整えるともいわれています。
◎ はちみつ
乾燥から粘膜を守り、喉をやさしく潤す自然の甘味。
疲れたときの“即効性のある潤い補給”としても重宝します。
◎ 白きくらげ
薬膳では「食べる美容液」ともいわれる食材。
体の内側から潤いを補い、肌や喉をしっとり支えてくれます。
“潤しながら温める”調理のポイント
冬の潤いケアで大切なのは、
冷やさず、乾かさず、じっくり整えること。
・煮る
・蒸す
・スープにする
こうした調理法は、潤いを逃しにくく、体にも負担がかかりません。
また、刺激の強い香辛料を使いすぎず、
素材の甘みやとろみを活かすことで、肺にやさしい食事になります。
れんこんとはちみつの薬膳スープ(実践例)
乾燥が気になる冬の日に、私がよく作る一杯です。
【材料】
れんこん、はちみつ、だし(または水)、少量の塩
【作り方】
① れんこんを薄切りにする
② 鍋にだしとれんこんを入れ、やわらかくなるまで煮る
③ 火を止めてから、はちみつを少量加える
④ 塩で軽く味を整える
とろみのあるれんこんと、やさしい甘みのはちみつが、
喉から体の奥までじんわり染み渡ります。
食後には、呼吸が深くなり、体がふっと緩む感覚があります。
冬の“潤い養生”は、静かに効いてくる
40代の冬は、がんばって整えるより、
失わないように守ることが大切な季節。
肌や喉の不調が出てから対処するのではなく、
日々の食事で、少しずつ潤いを補っていく。
それだけで、乾燥による不快感が和らぎ、
体も心も落ち着いて冬を過ごせるようになります。
薬膳は、特別な料理ではなく、
「今の私にちょうどいい食材」を選ぶこと。
この冬は、潤いを育てる食養生で、
静かで心地よい“私時間”を大切にしていきたいですね。
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