40代から学び直す“栄養の基本” 第6回:ミネラルの知恵 — 体を支える“縁の下の力持ち”

③【食・オーガニック・健康食】

40代に入ると、体や心の微妙な変化に敏感になってきます。疲れやすさや肌のくすみ、気分の揺れは、小さなサインかもしれません。そんなとき、見直したいのが「ミネラル」です。

ミネラルは、体のあらゆる働きを支える“縁の下の力持ち”。カルシウム、鉄、亜鉛、マグネシウムなど、目立たなくても私たちの毎日を整えてくれる大切な栄養素です。今回は、40代女性の体に特に必要なミネラルと、日常で無理なく取り入れる方法を学び直します。

ミネラルは体の基礎を整える名脇役

カルシウムや鉄、亜鉛、マグネシウムは、骨や歯の健康、筋肉や神経の働き、ホルモンバランスなど、体のあらゆる機能を支えます。目立たないけれど、体の調子を整える大切な存在です。

40代になると、生活リズムやホルモンバランスの変化で消費量が増えることもあります。そのため、意識的に摂取することが、健やかな体と心を保つ鍵です。

40代女性に特に大切なミネラルとその役割

◎ カルシウム:骨や歯を丈夫に保ち、骨粗しょう症予防にも。

◎ 鉄:血液を作り、酸素を全身に運ぶ。疲労感やめまいの予防に。

◎ 亜鉛:肌や髪の健康、免疫力の維持に。味覚や嗅覚のサポートも。

◎ マグネシウム:筋肉や神経の働きを調整。リラックスや安眠にも関与。

これらは、不足しやすい一方で、日常の工夫で十分に補える栄養素です。

不足すると起こる体のサイン

◎ カルシウム不足 → 骨がもろくなる、疲れやすい

◎ 鉄不足 → 動悸、倦怠感、肌のくすみ

◎ 亜鉛不足 → 髪や肌のハリ低下、免疫力の低下

◎ マグネシウム不足 → イライラ、肩こり、筋肉のけいれん

「なんとなく疲れる」「肌がくすむ」などの小さな違和感も、ミネラル不足のサインかもしれません。

日常で自然に摂れるミネラルメニュー

サプリメントに頼らなくても、普段の食事で十分補えます。おすすめは以下です。

◎ ひじき・わかめ:カルシウム、鉄、マグネシウムが豊富

◎ 大豆・豆腐・納豆:カルシウム、鉄、亜鉛、マグネシウム

◎ ナッツ・アーモンド・かぼちゃの種:マグネシウムや亜鉛を手軽に

◎ 青魚(さば・いわし):カルシウムやマグネシウム、DHAも同時に摂取可能

例えば、ひじき煮や豆サラダ、ナッツをおやつに取り入れるだけでも、体が少しずつ整っていくのを感じられます。

ミネラルを意識することは、私をいたわる時間

ミネラルを意識して摂ることは、栄養補給だけでなく、日々のセルフケアにもつながります。

◎ ひじき煮を丁寧に作る

◎ ナッツを一握りおやつにする

◎ 豆料理を一品追加する

小さな習慣が、40代の体と心をそっと支え、ゆらぎやすい日々に安心感をもたらしてくれます。

40代からの栄養学は、無理に足りないものを補うだけでなく、体が求めるリズムに沿ってやさしく整えることが大切です。

ミネラルは、目立たないけれど確実に毎日を支える“縁の下の力持ち”。今日の食卓にひと工夫加えて、体と心をそっと整えてみませんか。

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