忙しい日常の中で、ほっと一息つける時間―それが私にとっての“私時間”です。40代に入り、仕事や家庭、趣味のバランスを取る中で、自分を整える小さな習慣が、心の豊かさにつながることに気づきました。その一つが、手のひらに収まる世界の民芸品を暮らしに取り入れることです。
世界には、作り手の想いや文化背景が感じられる民芸品がたくさんあります。どれも、眺めたり触れたりするだけで心が和み、日々の忙しさから離れることができます。ここでは、私が特に心惹かれる4つの民芸品を紹介します。すべて取り入れる必要はなく、自分の心に響くものをそっと選ぶことがポイントです。
ロシア:マトリョーシカ
ロシアのマトリョーシカは、大小さまざまな人形が入れ子になった入れ子人形です。40代の女性にとって、これは“内側にある私らしさ”を象徴する存在です。人生を重ねていく中で、必要のないものを手放し、シンプルに絞る感覚を思い出させてくれます。棚に置いたり、手に取ったりするたびに、自分の内面を静かに整える時間になります。
メキシコ:アレブリヘ(カラフルな動物の民芸品)
アレブリヘはメキシコの民芸品で、色鮮やかな動物の形をしています。カラフルな色使いは、見るだけで気分を上げ、日々の暮らしに小さな刺激を与えてくれます。40代になると、つい無理をして日常を回そうとしてしまいがちですが、アレブリヘを眺めることで“自分の中の野性味や遊び心”を思い出すことができます。小さな置物一つでも、心の柔軟さを取り戻すきっかけになります。
北欧:ダーラナホース
スウェーデンのダーラナホースは、幸運や健康を象徴する木製の馬です。手作りの温もりが伝わるこの小物は、40代女性の暮らしの中で“お守りグッズ”としてもぴったりです。デスクや棚に置くだけで、さりげなく幸福感や安心感を与えてくれます。日々の忙しさの中で、ちょっとした幸運や健康への願いを思い出すきっかけになるのです。
ネイティブアメリカン:ドリームキャッチャー
ドリームキャッチャーは、悪夢を吸い取り、良い夢だけを届けるとされる伝統的な飾りです。夜のリラックスタイムや寝室に置くことで、心を整理し、睡眠の質を整えるサポートになります。40代になると、仕事や家庭の責任で思考が休まらないことも増えますが、ドリームキャッチャーはそっと心に寄り添い、静かな私時間を演出してくれます。
手のひらサイズの小さな贅沢
これらの民芸品に共通するのは、「手のひらサイズであること」。大きなインテリアではなく、小さな置物だからこそ、暮らしの中に自然に溶け込みます。40代の私たちには、派手さや大きさよりも、そばにあるだけで安心できるものが心地よいのです。
棚やデスクにそっと置くだけで、忙しい日々の中でも目に入るたびにほっと一息つけます。小さな民芸品の存在が、心を整える“私時間”のきっかけになるのです。
自分に合った民芸品を選ぶ
大切なのは、すべてを揃えることではありません。自分が惹かれる民芸品を一つ選び、その存在に気づくだけで十分です。私はロシアのマトリョーシカを手に取りながら、コーヒーを飲むひとときが、40代の私時間の小さな贅沢になっています。世界の民芸品は、文化や歴史を感じるだけでなく、私たちの暮らしに静かな彩りを添えてくれるのです。

