40代になってから、
食事にはずっと気をつけてきました。
栄養バランス。
体を冷やさないこと。
できるだけ自然なものを選ぶこと。
それなのに、
なぜか体が重い。
胃がすっきりしない。
食後に、どっと疲れる。
「ちゃんとしているはずなのに、楽にならない」
そんな感覚が、少しずつ増えていきました。
食事を見直しても、重さが残る理由
40代に入って感じたのは、
不調の原因が「何を食べるか」だけでは
説明できなくなってきた、ということです。
栄養は足りている。
量も多すぎない。
極端なことはしていない。
それでも残る、
胃の違和感や、体の重さ。
その正体は、
体が処理しきれない状態が続いている
というサインだったのかもしれません。
40代の体は、
若い頃よりも回復に時間がかかり、
内臓も、ずっと働き続けることが
負担になりやすくなります。
健康情報に、少し疲れてしまった頃
もうひとつ、大きかったのは
健康情報に疲れてしまったことでした。
「これを食べるといい」
「これが足りない」
「今の年齢には、これが必要」
情報は正しくても、
追いかけ続けるほど、
体より“頭”が忙しくなっていく。
食事が、
整える時間ではなく、
判断と努力の時間になっていたのです。
そんなとき、
ふと湧いてきた感覚がありました。
「もう、これ以上入れなくていい」
体が教えてくれた“いらない”という感覚
食欲がないわけではない。
でも、
「食べたら楽になる」感じがしない日。
胃が、
これ以上は受け取れない、と
静かに訴えているような感覚。
これまでの私は、
それでも何かを口にしていました。
食べないといけない。
整えないといけない。
体のためだから。
でも40代になって、
その考えを、少しだけ手放しました。
今日は、休ませよう。
それも、立派なセルフケアだと。
「食べないセルフケア」は、頑張らない選択
このシリーズでお伝えしたい
「食べないセルフケア」は、
断食でも、
我慢でも、
ルールのある健康法でもありません。
胃がつらいときに、
無理に入れない。
体が重い日に、
あえて足さない。
それだけの、
とても静かな選択です。
食べない代わりに、
白湯を飲む。
薄いスープにする。
何も作らず、早く休む。
体を“動かす”のではなく、
体が戻る余白をつくる。
それが、40代の私には
いちばん合っていました。
キッチンセルフケアの、その先へ
これまでの
「40代からのキッチンセルフケア」では、
体調に合わせて
食材を選ぶことを大切にしてきました。
その延長線上にあったのが、
今回の「食べないセルフケア」です。
整った体が、
次に求めてきたのは、
栄養ではなく、休息だった。
台所は、
作る場所であると同時に、
立たない選択ができる場所でもあります。
40代からのセルフケアは、引き算でもいい
足さなくてもいい日がある。
頑張らなくていい夜がある。
体は、
ちゃんと回復する力を持っている。
それを信じて、
今日は入れない。
そんな日があっても、
何も壊れませんでした。
むしろ、
少しずつ、楽になっていった。
40代からのセルフケアは、
増やすことではなく、
乱れにくくすること。
このシリーズでは、
そんな「引き算の台所習慣」を
ゆっくり綴っていきます。

