40代の私が選び直した“添加物との向き合い方”第9話:香料・酵素・栄養強化剤はどう見る?一見安全な添加物とのつき合い方

③【食・オーガニック・健康食】

「“安心そう”な表示に潜む落とし穴とは。」

日々の食卓を通じて「自分を整える」ことを意識しはじめてから、成分表示を眺める時間が少しだけ増えました。特に40代に入って、体も感じ方も変わってきた今、ただ「安心」に任せるのではなく、「選ぶ=整える」という視点で暮らしを見つめ直しています。

今日は、その中でも「香料」「酵素」「栄養強化剤」という、なんとなく“良さそう”に見える添加物をテーマに、私なりの考えを整理してみたいと思います。

“香り”を足すもの―表示「香料」の裏側

「香料」という一言をパッケージで見ると、甘く心地よい香り、あるいは“自然派”という印象を受けるかもしれません。けれど、表示としては「香料」という一括名のなかに、合成香料天然香料も含まれ得るという実態があります。

「香料」と書かれているだけでは、何がどのように使われているかを消費者が把握するのは難しいのです。

私は最近、香りの強いお菓子や飲み物を飲んだあと「眠りが浅い」「なんとなく落ち着かない」と感じることが増え、「香りの質」が体に影響しているのかもしれないと実感しました。だからこそ、香りのある食品を選ぶときには「香料不使用」「自然由来の香り」という言葉も意識するようになりました。

香りが“足されている”という事実を知ると、食べる・飲むという行為が、「ただ味わう」から「選ぶ」へと変わるのです。

“酵素入り”“発酵”の文字に潜むもの

「酵素」という文字を見ると、なんだか体に良さそう、というイメージが湧きます。確かに、自然な酵素が働く発酵食品は、私の暮らしにとって大切な存在です。ですが、表示に「酵素使用」「酵素入り」とある加工食品では、製造を助ける目的で添加された“助剤”としての酵素が用いられていることもあります。食品表示のルール上、「酵素」という一括名表示が許されており、何がどのくらい入っているかまでは見えづらいという現実があります。

私の暮らしでは、「発酵食品=自分によい」と無条件に捉えるのを少し手放しました。代わりに、「この発酵食品はどのように作られたのか」「酵素入りとは何を意味しているのか」を、成分表示や製造背景から考える習慣に変えています。

“栄養を足す”という選択―栄養強化剤の見え方

カルシウムや鉄、ビタミンなどが強化された食品を見ると、「不足しがちな栄養を補おう」という気持ちになります。実際、製造現場では栄養強化目的で使われる添加物の表示義務が2025年の制度改正で強化されています。

けれど、40代の私は「補う」よりも「整える」ことに視点を移すようにしています。つまり、栄養を“安定して活かす体づくり”=発酵・睡眠・食材の質を整えること、をまず大切に。そして、栄養強化食品は「時々の助け」として選ぶようになりました。

表示に「栄養強化」「強化ビタミン」「カルシウム添加」などの文字を見たら、「これは私の暮らしにとってどういう意味があるのか?」と立ち止まるようにしています。

今日から取り入れられる、小さなヒント

◎ 食品のパッケージで「香料」「酵素」「栄養強化剤」という表示を見つけたら、何の目的で使われているのかを少しだけ考えてみる。
◎ 香り・発酵・栄養といった言葉を「安心語」として受け取るのではなく、「私には必要?」「本当に整えてくれている?」という問いに変えてみる。
◎ 添加物を全部排除するのではなく、「選び直す」「立ち止まる」ことを暮らしの整えの習慣にする。

一見安全なものほど、選び直す価値がある

香料」「酵素」「栄養強化剤」、どれも一見“良さそう”に映る添加物です。けれど、私たち40代の暮らしでは、「安心そう」で終わらせず、「選ぶ=整える」ための視線がだんだん大切になってきます。

すべてを遠ざけるのではなく、「どれを選び、どれを問い直すか」。そのひとつひとつの選択が、私の“整える暮らし”を少しずつつくっていってくれています。今日もあなたの食卓に、小さな余白と、静かな選びが生まれますように。

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