日々のごはんの選び方には、私の暮らしのあり方が、少しずつ表れてくる気がします。自然食を気にするあなたへ、いつもの食卓が少し豊かになるように。5つの栽培方法を、わかりやすくお届けします。
自然に寄り添い、土から育む「オーガニック」な農法
① 有機栽培(オーガニック) 「有機」と一目でわかる安心感。化学合成農薬や化学肥料を使わず、堆肥など自然の力で土を育てる栽培方法です。農林水産省の有機JAS認証を受けたものだけが、「有機」「オーガニック」の表示が許されます。温かな香りや土のぬくもりを感じるような野菜が、食卓に心地よさを運んでくれます。
農薬も肥料も“ちょっとだけ”控えめにした、やさしい選択肢
② 特別栽培 「特別栽培」は、地域の通常の農薬・化学肥料使用量を50%以下に減らした方法。ただし、農薬も肥料も両方を減らして初めて名乗れます。表示時には削減量や責任者の記載が必要なこともあり、情報が透明なのが信頼のポイントです。
「少なめ」がキーワード。ちょうどいいバランスを探す農法
③ 減農薬・減化学肥料栽培 農薬だけ、または化学肥料だけを慣行レベルの半分以下に減らしたい方向けの方法。ただし現状、これらを単体で表示する認証制度はなく、まとめられて「特別栽培」として扱われることが一般的です。
肥料も農薬も使わずに、自然のままに育てるという挑戦
④ 自然栽培(自然農法) 肥料も農薬も使わず、土と植物が本来持つ力を信じて育てる方法です。日本では、福岡正信さんの「自然農法」などが有名で、定義や実践は農家さんごとにとても個性的。流通量は少ないけれど、出会えた日には、丁寧な暮らしを分かち合えたような気持ちになります。
今の日本でいちばん多い、一般的な育てられ方
⑤ 慣行栽培 日本で最も一般的な栽培方法で、農薬や化学肥料を効率よく活用し、安定した収量を確保します。普段のスーパーでよく見かける野菜はたいていこの方法によるものです。
一覧でしっかり比較してみましょう
私らしい選び方のヒント
◎ 「有機」は安心の証
JASマークがあれば、国の厳しい審査を通った表示です。
◎ 「無農薬」「減農薬」表示には注意
曖昧な表記は誤解のもと。表示に信頼性があるかを確認して選びたいですね。
作り手の想いも選ぶときの大切な軸に
どんな思いで、どんな背景で作られているのか。そうした丁寧さを知ると、食卓の時間がもっとあたたかく感じられます。
自然食を選ぶということは、ただの買い物ではなく、自分自身の暮らしの質を整える選びになっていく気がします。