【緑の処方箋】名寄甘草(なよろかんぞう) — “静かな甘さ”と整える力を暮らしに

④<ナチュラルケア・ハーブ>

40代を迎えてから、体のゆらぎや揺らぎが少しずつ気になるようになりました。
季節の変化や疲れ、ちょっとしたストレスが体調に響きやすくなる今、昔から伝わる植物の知恵が、そっと手を差し伸べてくれることがあります。

今回は、北海道名寄市で育てられた 名寄甘草(なよろかんぞう) に焦点をあて、その甘味・薬効・注意点・私の使い方まで、暮らしの視点で紡いでみます。

名寄甘草とは?:国産ハーブの新しい風景

甘草(カンゾウ)は歴史ある薬用植物ですが、ほとんどが輸入に依存してきました。
しかし近年、北海道名寄市で育てられた国産甘草「名寄甘草」が、グリーンフラスコの J‑herb 国産ハーブシリーズとして商品化されました。

名寄では、地域資源として甘草を育てる試みが進み、試食会も開催されるなど、地域発のハーブ文化が息づいています。

このような背景を持つ名寄甘草は、ただの“輸入品”とは異なる、暮らしに寄り添う植物として、静かに私たちに語りかけてくれるような存在です。

甘草の主成分と薬理作用

甘草の根から得られる主な成分と、期待される働きには以下のものがあります:

グリチルリチン(グリチルリチン酸):強い甘味を持ち、抗炎症・鎮痙作用があるとされます。ステロイド様作用を持つことも指摘されます。

イソフラボン・クメスタン類エストロゲン様の作用を持つ可能性

他にもフラボノイド類、抗アレルギー成分、解毒に関わる成分などが含まれています

この複合的な作用が、甘草をただの“甘い薬草”以上の存在にしているのだと感じます。

期待できる作用と暮らしで感じる変化

甘草には、伝統的にも次のような作用が期待されてきました:

◎ 抗炎症・鎮痛作用

◎ 喉の炎症や咳、去痰作用

◎ アレルギー反応の抑制補助

◎ 胃腸粘膜保護、消化性潰瘍へのサポート

◎ 代謝・解毒系の補助的サポート

私自身は、名寄甘草を取り入れてから、「胃腸の違和感が軽くなる」「香りと甘さに心がほぐれる」といった感覚を感じています。
また、家族が呼吸器に不調を感じた際には、タイムとブレンドして飲むハーブティーとして使うこともあります。
やさしい甘さとともに、呼吸が少し軽くなるような穏やかな時間が生まれています。

安全に使うための注意点・副作用

植物だからといって無条件に安全というわけではありません。甘草には注意すべき副作用もあります:

● 偽アルドステロン症(高血圧・低カリウム血症・むくみ)

● 高血圧リスクの増加

● 長期使用・過量使用による影響

● 妊娠中・授乳中の使用は慎重に

使用にあたっては、量・頻度を守ること、既往症がある方は医師との相談をおすすめします。

暮らしへの取り入れ方:ハーブとしての使い道

名寄甘草を暮らしに無理なく取り入れるアイデアをいくつかご紹介します:

◎ 和漢茶・ハーブティーとして:他のハーブとブレンドして飲む(タイムやカモミールなど)

◎ うがいや喉ケアに:甘草を煮出してうがいに使う(適切な濃度で)

◎ 調味料の一部として:甘味づけに微量加える(料理や煮出し用)

◎ 漢方処方の補助的素材として:葛根湯などと一緒に使うことも

ハーブは“効かせる”ものではなく、“寄り添う”存在。だからこそ、少しずつ、丁寧に取り入れることが大切だと感じます。

私が飲む甘草と、選び直した理由

以前は、サントリーウェルネスグループのお店で購入した輸入のリコリス(甘草)を試していましたが、独特のクセが強く、続けられませんでした。

そんなときに出会ったのが名寄甘草。国産でやさしい味わいがあり、後味もスッと引いて心地よく、今では暮らしの中に欠かせない存在になっています。

家族が呼吸器の調子を崩したときにも、タイムとのブレンドティーで使うことが多く、家族全体で安心して飲めるのがうれしいところです。

植物と丁寧に向き合う処方箋

名寄甘草という植物には、その甘味の奥に、薬草としての深い知恵が息づいています。
使いながら気づくのは、「自然の力を借りること」と、「自分自身のリズムに戻ること」は、決して矛盾しないということ。

40代からの心と体に、植物とともに整える暮らしを取り入れてみてはいかがでしょうか。

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