40代からのキッチンセルフケア 第1回:冬の野菜で心と体を温める

③【食・オーガニック・健康食】

冬になると、40代の私たちは体の冷えや疲れの抜けにくさを感じやすくなります。30代まではあまり意識しなかった手足の冷えや肩のこりも、寒さが本格化するこの季節には無視できません。私自身も、夕方になると手足が冷え、夜になっても体がほぐれず眠りにくい日々を過ごしていました。

そんなとき、少しずつ意識し始めたのが「キッチンでのセルフケア」です。薬膳の考え方を参考にしながら、冬の旬の野菜を中心にした食卓を整えるだけで、体の温まり方や疲れの抜け方が格段に変わることに気づきました。キッチンで食材に向き合い、丁寧に調理する時間は、忙しい日常の中でも自分自身をいたわる“私時間”として、とても大切な習慣になっています。

冬野菜で体を温める理由

薬膳では、冬は「腎」を養い、体を温めることが大切な季節とされています。冷えは血流や代謝を滞らせ、疲労や肌の乾燥の原因にもなるため、食材を通して内側から体を整えることが重要です。

特に冬の根菜や葉物は、体を芯から温め、血流や代謝をサポートしてくれます。大根、人参、レンコン、ゴボウなどの根菜は、寒い季節に不足しがちな体を温める作用があり、代謝を整えて疲れを和らげます。小松菜やほうれん草などの葉物は、ビタミンやミネラルを補いながら、体のバランスを整える役割があります。

私のキッチン習慣

私が日常的に取り入れているのは、「少しずつ取り入れること」。すべての食事を完璧に薬膳にするのではなく、毎日の献立に1〜2種類の冬野菜をプラスするだけでも、体や心の変化を実感できます。

例えば朝は、人参と大根を加えた温かいスープを作るだけで、体が芯から温まり、朝の目覚めが軽やかに。夜はレンコンやゴボウの煮物を添えると、夕食後もじんわり体がほぐれ、眠る前のリラックスにもつながります。こうした「少しずつの変化」を積み重ねることで、40代の暮らしに必要な余裕や体の安定感が生まれます。

冬野菜を選ぶポイント

を意識する
冬野菜は自然に体を温める作用があります。旬のものを選ぶことで栄養価も高く、甘みも増すため、味わいも楽しめます。

を意識する
根菜や葉物は、オレンジ・黄色・白など色の濃い野菜が多く、血を補う効果があるといわれます。彩りを意識すると見た目も華やかに。

シンプルな調理法で栄養を逃さない
蒸す・煮る・炒めるなどの加熱調理で栄養を壊さず、味付けも塩や出汁ベースでシンプルにすると野菜本来の甘みを感じられます。

キッチンで過ごす“私時間”

野菜を切る、鍋に入れる、火にかける—この一連の作業が、私にとって心を落ち着ける時間です。特別なことをする必要はなく、野菜に向き合い、丁寧に調理するだけで心がゆるみ、体も整っていきます。冬野菜は、体を温めるだけでなく、心にも安心感や満足感を与えてくれるのです。

40代になった今、この小さなキッチン習慣は日々の暮らしのリズムを整え、心に余裕を生む大切な時間となっています。体と心を温める冬野菜の力を借りながら、自分をいたわる時間を大切にしたいですね。

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