金曜日の夕方になると、自然と足が向かう場所があります。
「こだわりや」というオーガニック食品の専門店。
ここには、体に優しい素材で作られたヴィーガン弁当が並んでいます。
1週間を乗り越えた自分への小さなごほうびとして、毎週金曜日にお弁当を買うことが、私の習慣になりました。
なぜ、ヴィーガン弁当なのか
理由は、何よりその素材に対する安心感です。
有機米の白ごはん、無添加の調味料、そして動物性食材を使わずに作られた料理。
食べていると、どこかホッと心が温かくなります。
そして、もうひとつ。
「作らなくていい」という贅沢が、そこにあるからです。
この記事の内容
| 章 | ひとことで言うと |
|---|---|
| 1. 金曜日のごほうび弁当 | テンペの唐揚げと、彩りの野菜 |
| 2. テンペって、何? | 知っておくと、選ぶのが楽しくなる |
| 3. 疲れた月曜日には、玄米弁当 | もうひとつの選択肢 |
| 4. 「作らない日」という考え方 | 手抜きではなく、セルフケア |
| 5. 完璧じゃなくていい | ゆるくヴィーガンを取り入れる |
1. 金曜日のごほうび弁当
その日の弁当も、私の心と体を優しく包み込んでくれる内容が詰まっていました。
ひとつずつ、見ていきます。
有機米の白ごはんと、梅干し
まず目を引くのは、ふっくらと炊き上げられた有機米の白ごはん。
上に添えられた梅干しが、ほんのり酸っぱさを加えて食欲をそそります。
テンペのゴマ付き唐揚げ
そして、香ばしく揚げられたテンペのゴマ付き唐揚げ。
発酵大豆から作られたテンペは、噛むほどに旨味が広がり、ゴマの風味がさらに深みを加えて、食べ応え抜群です。
これが、お弁当の主役でした。
紅白なますと、カボチャのココナッツ和え
紅白なますのさっぱりとした酸味が、食欲を引き立ててくれます。
その隣には、カボチャのココナッツ和え。
ココナッツの甘さとカボチャの自然な甘みが調和し、まるでデザートのように口の中で広がります。
彩りの温野菜
さらに、にんじん、なす、ブロッコリーの温野菜が、色とりどりに盛り付けられています。
野菜の甘みや旨味が引き立ち、心地よいエネルギーを感じさせてくれるのです。
2. テンペって、何?
テンペという食材を、ご存じでしょうか。
私も最初は「聞いたことはあるけれど、よく知らない」という状態でした。
でも知ってみると、とても興味深い食べものです。
インドネシア生まれの、発酵大豆食品
テンペは、インドネシアの伝統的な発酵食品です。
茹でた大豆にテンペ菌という菌をつけて発酵させたもので、白い菌糸に覆われた、四角いブロック状をしています。
納豆と似ていますが、大きな違いがあります。
| 納豆 | テンペ | |
|---|---|---|
| 菌 | 納豆菌 | テンペ菌(クモノスカビ) |
| 匂い | 独特の香り | ほとんど無臭 |
| 粘り | 強い | なし |
| 食感 | やわらかい | しっかりした噛みごたえ |
納豆が苦手な方でも食べやすいのが、テンペの魅力です。
栄養価も、大豆のまま
発酵によって、大豆のたんぱく質が分解され、消化しやすくなるとされています。
また、食物繊維やミネラルも豊富で、動物性食材を控えている方のたんぱく源として親しまれています。
唐揚げにすると、驚くほど
このお弁当のテンペは、唐揚げになっていました。
外は香ばしく、中はしっかりとした食感。
正直に言うと、「これ、お肉じゃないの?」と思うほどの満足感があります。
大豆製品でここまで食べ応えが出るのかと、驚いた一品でした。
3. 疲れた月曜日には、玄米弁当
同じお店で、もうひとつのヴィーガン弁当に出会ったことがあります。
それは、月曜日の夕方のことでした。
「今夜は、作りたくない」という日
週末の疲れが残る月曜日。
今夜は一人ごはんになるので、自分のためだけに用意する食事をどうしようかと考えながら、店内を歩いていました。
ふと目に入ったのが、有機玄米のヴィーガン弁当。
しかも、うれしいことに”2割引き”のシール付きでした。
料理をする気分ではないけれど、体にはやさしいものを食べたい ―
そんなときにこそ、こういうお弁当がありがたい存在です。
有機玄米という主役
このお弁当の主役は、特製の釜でふっくらと炊き上げられた有機玄米でした。
この玄米が、本当に美味しくて。
ぷちぷちとした食感の中に自然な甘みがあり、噛めば噛むほど、体の内側にやさしさが広がるような感覚になります。
おかずは、もちろんすべて無添加・動物性食材不使用。
彩り豊かな煮物や豆のお惣菜が、丁寧に詰められていて、派手さはないけれど、じんわりと心に染みる味わい。
素材の味を生かし、塩分も控えめ。 それでいて物足りなさは感じません。
2つのお弁当の、使い分け
同じヴィーガン弁当でも、選ぶ日が違います。
| 白ごはんの弁当 | 玄米の弁当 | |
|---|---|---|
| 選ぶ日 | 金曜の夕方 | 疲れた平日の夜 |
| 気分 | ごほうび・お祝い | いたわり・リセット |
| 食べ方 | しっかり味わう | ゆっくり、静かに |
その日の自分に合わせて選ぶ ― それも、小さな楽しみです。
4. 「作らない日」という考え方
このお弁当を食べる時間は、私にとって何よりも大切なひとときです。
料理を作らないという贅沢。
そして、「がんばらなくても大丈夫」という心の余裕が、日常の忙しさから解放してくれます。
キッチンに立たない、という選択
キッチンに立たずに静かな時間の中で食事を楽しむことで、心も体もリフレッシュされます。
無理せず、自分を大切にすることが、こんなにも心地よい。
そう実感しています。
玄米弁当を食べた、あの夜のこと
月曜日の夜。
私はこのお弁当をお皿に移し、冷やしておいた和薄荷とジャーマンカモミールのブレンドハーブティーと一緒に、ゆったりとした時間を過ごしました。
キッチンに立たないことで生まれた静けさと余白。
それが思っていた以上に心地よくて、「頑張らなくても大丈夫」と、やさしく背中を押してくれるような時間でした。
お皿に移す、というひと手間
ひとつだけ、私が大切にしていることがあります。
お弁当を、お皿に移すこと。
容器のまま食べても、味は変わりません。
でも、お皿に移すだけで、「食事」になる気がするのです。
手間をかけないことと、雑に扱うことは違う。
そんな小さな線引きを、私は大事にしています。
「作らない」は、手抜きではない
読者の皆さんにも、ぜひお伝えしたいことがあります。
「作らない」ことが必ずしも手を抜くことではなく、逆に自分を大切にする選択だということ。
週に一度、自分だけのために食事を選ぶ日があってもいい。
忙しい毎日の中でも、少しだけでも自分をいたわる時間を持つことが、どれだけ心に余裕を与えてくれるか ― 私は実感しています。
40代になって、変わったこと
若い頃は、「毎日ちゃんと作らなければ」と思っていました。
外食やお惣菜に頼る日があると、どこか罪悪感がありました。
でも今は違います。
週に一度の「作らない日」があるからこそ、他の日にキッチンに立てる。
そう思えるようになりました。
引き算のほうが、続くこともある。
40代の暮らしで気づいた、大切なことのひとつです。
5. 完璧じゃなくていい
私は、ヴィーガンではありません
最後に、正直にお伝えしておきたいことがあります。
私は、完全なヴィーガンではありません。
普段はお肉も魚も食べますし、外食も楽しみます。
それでも、週に一度ヴィーガン弁当を選ぶ日がある。
そのくらいの距離感が、私にはちょうどいいのです。
「ゆるヴィーガン」という選択
ヴィーガンというと、「すべてを厳格に守る」というイメージがあるかもしれません。
でも実際には、もっとゆるやかな取り入れ方もあります。
- 週に一度だけ、動物性食材を使わない日を作る
- 朝食だけ植物性にしてみる
- 外食では気にせず、家では意識する
どれも、立派な選択です。
体が軽くなる感覚
ヴィーガン弁当を食べた翌朝、体が軽いと感じることがあります。
胃がもたれない。朝の目覚めがすっきりしている。
もちろん、これは個人の感覚です。
でも、「今日は少し軽くしよう」と選べること自体が、40代の暮らしには大切なのだと思います。
完璧を目指さないから、続く
「毎日ヴィーガンにしよう」と決めたら、たぶん3日で挫折します。
でも、「金曜日だけ」なら続く。
制限ではなく、選択肢として持っておく。
そのくらいの気持ちで、私はヴィーガン弁当と付き合っています。
まとめ ― 金曜の夜に、私だけのごほうびを
週に一度の「作らない日」。
その日は、キッチンに立ちません。
誰かが心を込めて作ってくれたごはんを、静かにいただく。
お皿に移して、温かいお茶を淹れて、「よくがんばったな」と自分をねぎらう。
それだけの時間が、次の一週間を支えてくれます。
もしよかったら、あなたも金曜の夜に「私だけのごほうび」を見つけて、静かな時間を楽しんでみてくださいね。
近くにオーガニックのお店があれば、覗いてみてください。
なければ、いつものスーパーのお惣菜でも構いません。
大切なのは、「今日は作らない」と自分に許すこと。
それだけで、金曜日の夜が少し特別になります。
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