米粉でつくる、やさしいレシピ集 ― おやつから主菜まで、40代の体にちょうどいい6品

②【食】

米粉は、小麦よりも軽い。40代になって小麦を控えるようになってから、私はそのことに気づきました。食べたあとの重さがなく、胃がもたれない。それでいて、ちゃんとおいしい。体にやさしいものでも、我慢しなくていい。そう思えるようになってから、米粉は私の台所の定番になりました。

この記事は、私が実際につくっている米粉のレシピを、おやつから主菜まで6品まとめたものです。どれも特別な材料は使わず、混ぜるだけ、焼くだけで、手間をかけずにつくれるものばかりです。グルテンフリーだからつくる、のではなく、おいしいからつくる。そんな気持ちで選んだレシピを、そのままお届けします。

レシピひとことで言うとかかる時間
にらと豚肉のチヂミもちもち食感、冷めてもおいしい15分
豆乳と米粉のホワイトソースグラタンやドリアの土台に10分
豆乳の蒸しパン混ぜて蒸すだけ20分
メープルクッキー材料3つで完成30分
バターを使わないスコーン週末のブランチに30分
米粉カステラベーキングパウダーなし40分

にらと豚肉の、米粉チヂミ

冷蔵庫にあるもので手軽にできて、満足感もしっかり。お肉と野菜、そして米粉のもちっとした食感がくせになります。

材料(2人分)

  • 米粉 50g
  • 水 50〜60ml
  • 卵 1個
  • にら 1/2束(ざく切り)
  • 豚こま切れ肉 80g(塩、こしょう少々)
  • ごま油 適量
  • タレ:酢 大さじ1、醤油 大さじ1、ラー油 小さじ1/2(お好みで)

作り方

  1. 米粉、水、卵を混ぜて、生地をつくる
  2. にらと豚肉を加えて、ざっくり混ぜる
  3. ごま油を熱したフライパンで、両面をこんがり焼く。豚肉が表にくるように広げると、カリッと仕上がります
  4. タレを添えていただく

にらの香りと豚肉のコク、そして米粉のもちもち感。食べごたえがあるのに胃もたれせず、あと味も軽やかです。冷めてもおいしいので、お弁当にも向いています。

豆乳と米粉の、ホワイトソース

グラタン、ドリア、シチュー。冬の献立を支えてくれる、万能のソースです。

以前の私は、作り置きが少し苦手でした。時間が経つと味や食感が変わる気がして、気づけば下ごしらえだけしておくのが定番になっていました。けれど秋から冬にかけて、「今日はもう火を使いたくないな」と感じる日が増えてきて、そんなときに唯一作り置くようになったのが、このソースでつくるグラタンです。

豆乳と米粉のホワイトソースは、胃に重くなりにくく、時間が経っても味が変わりにくく、あとは焼くだけで完成します。「つくらなきゃ」が「温めればいい」に変わるだけで、冬の夜の気持ちがずいぶん楽になりました。

材料(2人分)

  • 無調整の豆乳 300ml前後
  • 米粉 大さじ2(約18g)
  • バターまたはオリーブオイル 大さじ1
  • 塩 小さじ1/3
  • こしょう 少々

4人分なら、すべて倍量にしてください。

作り方

  1. 小鍋にバター(またはオイル)を入れ、弱めの中火で溶かす
  2. 弱火にして米粉を加え、粉っぽさがなくなるまで1〜2分炒める
  3. いったん火を止め、豆乳を少しずつ加えながら混ぜる
  4. ふたたび火にかけ、混ぜながらとろみをつける
  5. 塩、こしょうで味をととのえる

豆乳は、沸騰させすぎないのがポイントです。とろみの目安は、木べらでなぞると鍋底が少し見えるくらい。

味がやさしいので、具材で軽くもしっかりめにも調整できます。玉ねぎやほうれん草、ブロッコリー、かぼちゃ、じゃがいも、きのこなどの野菜に、鶏肉やベーコン、えび、ほたて、水気を切ったツナを合わせて。マカロニやペンネ、ごはんを入れればドリア風に、薄切りのパンやゆでたじゃがいもを重ねれば、ラザニア風にもなります。

作り置きには、冷凍から電子レンジ、オーブンまで使える耐熱の保存容器があると便利です。つくって、保存して、焼くまでがひとつの容器で済みます。火を使わずに、チーズをのせてオーブンで焼くだけ。それだけで、夕方の心に余白が生まれます。

豆乳と甜菜糖の、やさしい蒸しパン

疲れた午後、甘いものがほしくなったときにぴったりの蒸しパンです。何かを食べたい、というより、自分をいたわりたい。そんな気持ちのときに、私はこれをつくります。

材料(小さめのカップ約4個分)

  • 米粉 100g
  • 甜菜糖 大さじ2
  • ベーキングパウダー(アルミニウム不使用のもの) 小さじ1
  • 太白ごま油 大さじ1
  • 豆乳 120g

作り方

  1. 材料をすべてボウルに入れ、ダマがなくなってツヤが出るまで混ぜる
  2. カップの7〜8分目まで流し入れる
  3. 蒸気の上がった蒸し器で、中火で10分強蒸す。竹串を刺して、生地がついてこなければできあがり

ほんのり甘くて、もっちりふわふわ。冷めてもやさしい甘さが残る、素朴なおやつです。

米粉とメープルシロップのクッキー

材料は3つだけで、30分もかからずにつくれます。ちょっとしたお持たせや、おやつがほしくなったときに。

材料(約12枚分)

  • 米粉 100g
  • バター 40g(溶かしておく)
  • メープルシロップ 30g

作り方

  1. オーブンを180℃に温めておき、天板にクッキングシートを敷く
  2. 溶かしたバターにメープルシロップを加えて、よく混ぜる。少し温かいうちに混ぜると、なじみやすくなります
  3. 米粉を少しずつ加えて、全体がまとまるまで混ぜる
  4. 生地を四角い棒状にまとめ、包丁で5ミリほどの幅に切る。シートにのせるとき、少し押さえて薄くすると、むらなく焼き上がります
  5. 180℃で20分ほど、表面がほんのりきつね色になるまで焼く
  6. 取り出して、冷ましてからいただく

バターとメープルシロップのやさしい甘さが、口に入れるとふんわり広がります。お茶の時間や、ちょっとした贈りものにもおすすめです。

バターを使わない、米粉スコーン

平日の朝は、スムージーを一杯。それだけで、体の内側からすっと目覚めるような感覚があります。そのぶん週末の朝は、少しゆっくり、少し丁寧に過ごしたくなります。慌ただしい毎日の合間に、自分をちゃんと扱う時間を取り戻すように。そんな土曜の朝に私が焼くのが、バターを使わない米粉のスコーンです。

材料(約6個分)

  • 米粉 150g
  • 太白ごま油 30g
  • 卵 1個
  • 水 50g
  • 砂糖(甜菜糖やきび砂糖など) 30g
  • ベーキングパウダー(アルミニウム不使用のもの) 8g

作り方

  1. オーブンを180℃に温めておく
  2. 米粉、ベーキングパウダー、砂糖をボウルで混ぜる
  3. 太白ごま油を加え、手でぽろぽろとするまでなじませる
  4. 卵と水を加えて、さっくり混ぜてひとまとめにする
  5. ラップで包んで厚さ2cmにととのえ、6等分に切る
  6. 天板に並べ、180℃で18〜20分焼く

バターの代わりに太白ごま油を使うので、軽やかに仕上がり、米粉のほろっとした食感が、どこか懐かしい味わいです。焼き上がる頃には、部屋中がやさしい甘い香りに包まれて、自然と気持ちもゆるみます。

わが家では、このスコーンに、無添加のソーセージ、半熟の目玉焼き、トマト、ほうれん草のソテー、淹れたてのコーヒーを添えたブランチが定番です。甘さと塩気のバランスがよく、ひと皿でしっかり満たされます。食べ終わったあとに感じるのは、お腹の満足感というより、心の落ち着き。ちゃんと食べることは、ちゃんと自分を大事にすることにつながる。そう思えるようになったのも、40代になってからの変化かもしれません。

米粉カステラ

ベーキングパウダーを使わずに、シンプルな材料で焼き上げるカステラです。ふわふわの食感は、卵をしっかり泡立てることで生まれます。

材料(パウンド型1台分)

  • 卵 3個
  • 砂糖(甜菜糖など) 70g
  • はちみつ 大さじ1
  • 米粉 70g
  • 牛乳または豆乳 大さじ1

作り方

  1. オーブンを170℃に温めておき、型にクッキングシートを敷く
  2. 卵と砂糖を、ハンドミキサーで5分ほど、しっかり泡立てる。生地を持ち上げたとき、リボン状に落ちるくらいが目安です。ベーキングパウダーを使わないので、この泡立てがふくらみのすべてになります
  3. はちみつと牛乳を加えて、さっくり混ぜる
  4. 米粉をふるい入れ、泡をつぶさないように混ぜる
  5. 型に流し入れ、170℃で30〜35分焼く
  6. 焼き上がったら、逆さにして冷ます。こうすると、しっとり感が保てます

米粉にはグルテンがないので、混ぜすぎても固くなりません。小麦のカステラより扱いやすいのが、うれしいところです。お腹にも心にもやさしい、私のごほうびです。

米粉を使うときの、3つのコツ

米粉は、小麦粉と違って、ふるわなくても混ざりやすいのが特徴です。混ぜすぎても固くならないので、失敗が少ないのも魅力です。

ただ、米粉は商品によって、水分の吸い方がかなり違います。レシピどおりにつくって「固いかな」と感じたら、水や豆乳を大さじ1ずつ足して調整してください。反対に、ゆるすぎるときは、少し置いておくと水分を吸って落ち着くことがあります。

米粉には、お菓子用、パン用、料理用などの種類があり、粒の細かさによって仕上がりが変わります。まずはお菓子用を1袋買ってみるのがおすすめです。慣れてきたら、用途に合わせて使い分けると、さらに楽しくなります。

体にやさしいと、おいしいは両立する

米粉を使い始めた頃、私は米粉を「小麦の代わり」と考えていました。でも今は違います。米粉だからこそおいしいもの、米粉のほうが軽くて心地よいものが、たしかにあるのです。制限ではなく、選択。そう思えるようになってから、台所に立つ時間が少し楽しくなりました。

40代の体は、食べたものに正直です。重いものを食べれば重くなり、軽いものを選べば軽くなる。その感覚に素直でいることが、いちばんのセルフケアなのかもしれません。

どれかひとつ、試してみてください。いちばん手軽なのは、材料3つのメープルクッキー。いちばん助かるのは、豆乳と米粉のホワイトソースです。あなたの台所にも、やさしい一品が増えますように。


※小麦やそのほかの食物にアレルギーのある方は、使う材料と、米粉の製造工程での混入について、商品の表示をご確認ください。

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